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2016/05/16

■節子への挽歌3179:最後の椿山荘

節子
今日は、椿山荘で、経営道フォーラムの発表会でした。
節子も知っているように、このプログラムに関わってからもう28年になります。

このプログラムの最初の期のパネルディスカッションに呼ばれたのが縁で、立ち上げた市川覚峰さんとの付き合いが始まりました。
いつの間にか、そのプログラムの設計に関わったりしているうちに、コーディネーターも引き受けてしまい、気がついたら28年です。
企業の不祥事をなくしたい、経営者に「経営の心と道」を学んでほしいという、市川さんの思いに共感したのです。
途中で、肝心の市川さんが、このプログラムから抜け出して比叡山で得度したのですが、その得度式にも行きました。
高野山の断食明けには、節子と一緒に高野山の宿坊に留まって、行明けの護摩だきにも同席させてもらいました。
節子が旅立った翌日には、どこで知ったのか、市川夫妻はわが家に来てくれて、枕経をあげてくれました。

経営道フォーラムそのものを通しても、さまざまな人と出会いました。
企業の経営者を育てるのが目的でしたので、たくさんの社長も輩出しています。
昨日も、古い卒業生でいまは社長になっている人が来てくれていました。

私のスタンスは、最初から全く変わっていません。
経営道という言葉に込められているように、経営者としての心と道に、ささやかながらも刺激を与えることです。
企業に使われるような経営者ではなく、企業を活かして、社会を豊かにしてくれる活動に目を開いてもらうような刺激です。
平たく言えば、経営技術者ではなく、主体性を持った人間になってほしいという思いです。
そのためには、「たこつぼ」から出て、広い世界を持たねばいけません。
演繹的な公理をベースにしたフィクションエコノミクスから抜け出して、生きた経済人にならなければいけません。

その私の思いは、残念ながら果たせませんでした。
最近の日本企業の経営者の多くは、企業を活かして社会を豊かにするどころか、企業に寄生して、社会をむしばんでいるような気さえします。
それで、私も自らの責任を感じて、辞めることにしたのです。
ですから、今日は、最後の発表会だったのです。
最後は、とてもいいチームに恵まれ、参加者が「静かな感動を受けた」と言ってくださるほどでした。
もちろんほめられたのはチームメンバーであって、私ではないのですが、私もとてもうれしい思いでした。

この後、最後の修了式とパーティがありますが、修了式は参加せずに、せっかくなので、椿山荘ホテルのカフェで休むことにしました。
窓の外には日本庭園と三重塔が見えています。

こうして一人で、ぼんやりと外を見ていると、いろんなことが去来します。
暗くなってきたので、お店の人がキャンドルをテーブルに置いてくれました。
炎は人を幽界に誘い込みます。
久しぶりに、ちょっとしんみりした気分になってしまいました。
椿山荘でカフェするのも、これが最後になるでしょう。

こうして私の世界も少しずつ小さくなっていくのでしょう。
そして気がついたら、彼岸に立っているのだろうと思います。

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