■カフェサロン「なぜ私は〈ママと子供の無料パソコン教室〉をやっているのか」報告
今回は、主に母娘対象にパソコン技術を学んでもらうことによって、母娘ともども、生きる力を高めてもらおうという活動に取り組んでいる、ひだまりサロン主宰者の日高正晃さんにお話をお聞きして話し合いました。
8人の参加者でしたが、湯島のサロンには初めての方が3人もいました。
それも、在日韓国人の方、大企業の方、社会教育に取り組んでいる方と、多彩でした。
日高さんが、あえて主対象を母娘にしているのには理由があります。
DV被害を受けてシェルターに入っていた母親の支援に取り組んでいるからです。
日高さんの思いは2つあります。
ひとつは、母親の経済力を高めるためにパソコンの技術を取得してもらい、在宅でも仕事ができるようにすることと、その子どもたちの情報リテラシーの学びの場をつくりだしていくことです。
前者は、これからの働き方(私は「生業」を基本に置いた働き方への関心が高まると思っています)につながる問題であり、後者は、経済的な格差が教育の格差を引き起こし格差の構造化をますます進めるということへの対策です。
いずれも、とても大切な課題だと思います。
しかし残念ながら、日高さんの活動は毎年かなりの赤字です。
どうしたら活動を持続させ、発展させられるか。
参加者のみなさんから、さまざまなアドバイスや意見がありました。
具体的な提案もありましたので、私もさっそく動いてみようと思います。
今回は企業の人も参加していましたが、企業の人ができることも山のようにあります。
企業やNPOといった壁を超えて、もっとみんながつながればいろんな解決策が生まれてくるような気がします。
それぞれの「たこつぼ」世界から出ていけば、違った世界が見えてきます。
実は、サロンの2日前に、発達障害の人たちのたまり場である、高田馬場のNeccoカフェに行ってきました。
そこで発達障害の人たちと話していて、この人たちのそれぞれの才能や特技をつなぎ合わせたら、いろんなことができるだろうなと考えていたのですが、同じ問題を抱える人たちだけで考えるのではなく、もっと広いつながりのなかで考えていくことが大切だろうと改めて思いました。
コムケア活動を始めた動機の一つは、個別問題だけに取り組むのではなく、その根底にある社会の問題や自らの生き方へも目を向けるような社会にしたいと思ったことですが、そのためには一人ひとりの「視野」を広げる必要があるように思います。
話が盛り上がって、気がついたらまた予定の時間をオーバーしてしまっていました。
日高さんのように、社会活動を経済的に自立させることに悩んでいる人は多いと思います。
そうした人たちの学び合いの場をつくることもいいかもしれません。
どなたか事務局をやってもいいと言う人がいたら、ご連絡ください。
また今回、在日韓国人の方の発言を聞いていて、やはりそういう人たちにとっての生きにくさを感じました。
コムケアでは最初の頃、そうした問題にも取り組んでいましたが、最近すっかりと抜け落ちていました。
少し考えていきたいと思います。
日高さんの活動については、ひだまりサロンのホームページをご覧ください。
http://hidamari-salon.jimdo.com/
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