■節子への挽歌3233:昔を思い出させてくれる友人
節子
荻阪さんが本を書いたと言って、持ってきてくれました。
新しい組織開発論をベースに、物語り仕立てて書いた新著です。
そこに込めて思いを、熱く語ってくれました。
その話の中に、なんと節子のことが出てきました。
荻阪さんと出会ったのは、もう20年ほど前でしょうか。
彼は、プロセスコンサルティングの仕事に取り組んでいました。
その時に、何度か湯島に来たのです。
そして私と議論をした時に、横に節子がいたのを覚えていてくれています。
私のドラッカー批判(顧客の創造が経営の目的ではない!)やCI会議体を立ち上げた時の、私の思いを、私以上に覚えてくれているのです。
そして、そういう議論をしていた時に、横で節子が聞いていたというのです。
その時の節子の反応まで話してくれました。
荻阪さんに限りませんが、久しぶりにやってきた人が、私が昔何気なく語ったことを覚えていてくれています。
その時の表情や話し方、さらには状況まで話してくれる人もいます。
その言葉を覚えていてくださるということは、もしかしたらその人の生き方にささやかながらも役立ったのかもしれません。
うれしいことです。
そしてそんな時に、情景の中に節子が出てくることは、さらにうれしいことです。
これも「湯島」という空間のおかげだろうと思います。
荻阪さんは、自らをチェンジ・アーティストと称していますが、いまの日本企業を変えたいと考えています。
そういう長年の活動を、今回、「社員参謀」という本にまとめたのです。
そこに込めた荻阪さんの思いを聞きながら、会社時代に私が取り組んでいた仕事、さらにはそこで挫折して会社を辞めて始めた活動のことを思い出しました。
たぶんあの頃は、私もいまの荻阪さんのように、熱く語っていたのでしょう。
帰り際に玄関で、荻阪さんがまた言いました。
やはり奥さんのことを思い出しますね、と。
湯島は確かに不思議な空間です。
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