■節子への挽歌「3237:「がんは死ぬ病気ではない」
節子
都知事選が始まりました。
ご自分のがんを克服した鳥越さんが、野党の統一候補として立候補しました。
その演説を聞いていたら、ご自分のがん克服の話を踏まえて、「がんは死ぬ病気ではない」と話していました。
この言葉にとても腹が立ちました。
がんで死んでいった人たちは、ではどうすればいいのか。
たぶん私の過剰反応でしょう。
がんで亡くなる人を減らすために尽力するというのが、鳥越さんの真意でしょう。
しかし、やはり受け手の気持にも思いをいたしてほしいと思いました。
この人は強い人なのです。
がんに対する勝者の言葉です。
負けた者たちには、とても受け入れられない言葉なのです。
こういう体験は、これまでもよくしてきました。
私の場合は、伴侶をがんで亡くした体験が傷みとして心身に刻まれています。
ですから、それに関した言動には、異常と思えるほど反応してしまいます。
その一方で、それ以外の「痛み」に対しては、私はたぶん誰かを傷つける言動をしているのでしょう。
他者の痛みなど、わかるはずはないからです。
ましてや「寄り添うこと」などできるはずもない。
気をつけなければいけません。
鳥越さんは、もしかしたら、この「がん発言」で落選するかもしれないと思います。
いや、落選してほしいと思いました。
人の痛みに無神経な人には、リーダーにはなってほしくはないからです。
でももしそうであれば、3人の有力候補のなかには、リーダーになってほしい人はいないことに気づきました。
困ったものです。
節子なら、誰を入れるでしょうか。
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