■カフェサロン「3.11福島原発事故後の福島で仕事をしてきて感じたこと」の報告
昨日開催のカフェサロン「3.11福島原発事故後の福島で仕事をしてきて感じたこと」は、16人参加という大盛況でした。
福島が忘れられていないと言うところで、まずはほっとしました。
3.11後、福島の楢葉町と浪江町で3年間仕事をしてきた櫻井さんは、クリスチャンでもあるので、話の最初に、新約聖書のマタイ伝25章をまず読み上げてくれました。
そして、櫻井さんご自身の3年間の仕事や生活について、話してくれました。
直接的に被災の状況が報告されたわけではありませんが、櫻井さんの生活を通して、いろんなメッセージを、それぞれが受け止めたと思います。
たとえば、櫻井さんは道路補修を終えた後に、そこに横断歩道の白いマークを書き上げた時に、「これが復興だ」と感じたと言います。
あるいは、人はたくさんいるのに、女性や子どもたちが少ないことに異様さを感じていたとも言います。
週末に東京に戻ってくると、そのあまりのギャップにも異様さを感じていたようです。
被災地の人たちは、みんなやさしいとも言いました。
被災そのものよりも、それによって、住民たちの間に、いろんな溝ができてしまったことの方が、大きな問題かもしれないとも話されました。
事故直後、現地の住民たちは、死を意識する緊迫感の中で過ごしていたというお話もありましたが、私には、櫻井さんが体感されたそうした日常的な話が心に突き刺さりました。
話の内容は、参加者のお一人の近藤さんがビデオで記録してくださいましたので、ユーチューブでアップできると思います。
福島の支援活動にも取り組んでいた山根さんは、先日、福島に行かれたそうです。
現地に行ってみて、衝撃を受け、意識が一変したという話をしてくれました。
報道を通して私たちが感じていることと、現地はあまりにも違ったのでしょう。
現地に触れることの大切さを、みんな改めて感じたと思います。
話し合いを紹介しだしたらきりがないので、これもユーチューブにゆだねたいですが、参加された方から後でいただいたメールをご紹介します。
原発問題は昔から少し興味があったので、とても勉強になりました。
普通の主婦なので、難しい事はわかりませんが、
原発の危険度は、わかっていますので、
これから主婦の集まりで話していきたいと思います。
櫻井さんにもお伝えしましたがとてもうれしい感想です。
サロンをやっていてよかったと思うのは、こういう感想が聞けた時です。
最後に、私の思ったことを(当日も発言しましたが)書かせてもらいます。
福島の人たちは、3・11が起こるまで、原発は安全だと思っていました。
しかし、安全ではなく、それによって人生は大きく狂ってしまいました。
しかし、原発が福島に建設された時でさえ、原発の危険性を強く主張していた人はいました。
でもみんな、安全だと思い、その利益を享受する方にばかり関心を向けていたのかもしれません。
原発事故が起こって、初めて現実と直面することになったわけです。
しかし、それは福島の人たちだけではありません。
もしかしたら、福島とはまったくちがって幸せそうに見える東京の人たちにも、もしかしたら、明日、「3.11」が起こるかもしれません。
利便性にばかり関心を向けていていいのか。
福島に寄り添うことも大切ですが、福島から学び、まずは身の回りの問題に関心を高めることも大切ではないか。
そんなことを、櫻井さんの報告を聞きながら、私は考えていました。
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