■節子への挽歌3399:何もない10回目のクリスマスイブ
節子
相変わらず世間との没交渉の毎日が続いています。
電話やメールは毎日あるのですが、人に会うことはありません。
こうした生き方に慣れてしまうと、もう抜け出せなくなるのかもしれません。
困ったものです。
娘たちが近くのショッピングモールに出かけると言うので、私も同行することにしました。
病院以外の遠出は初めてです。
なにしろ相変わらずコンタクトレンズをしていないので、世界はいまなおぼやけています。
しかし、考えてみれば、これを常態と考えれば、何の不便もないはずです。
人はなんとぜいたくなことか。
与えられた条件の中で生きていくことを思い出さないといけません。
同時に、いかに私自身がさまざまなものに支えられて生きているかを知るチャンスです。
ついでに食事もすることにしました。
世間はクリスマスや忘年会の季節ですが、そうしたことは無縁になってから、もう10年も経ちます。
そういえば、今年は節子がいなくなってから10回目のクリスマスイブです。
言い換えれば、何もない10回目のクリスマスイブです。
たぶん今日の夕食も、わが家にはケーキはないでしょう。
娘が、数日前から玄関に木製のトナカイとソリの置物を置いていますが、なぜか今年は、いつもそこに乗っているサンタクロースがいません。
娘になぜか質問はしていませんが、まあ娘もそんな気分なのでしょうか。
とてもよく晴れたあったかな日です。
いささか内向きになっている気分が、変わるといいのですが。
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