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2016/12/15

■第2回まちづくりサロン報告

第2回まちづくりサロンは、コミュニティ・オーガナイジング・ジャパンの副代表理事である、池本修悟さんにお招きして、ミニワークショップも体験しながらのサロンになりました。
参加者は14人という大人数でしたが、池本さんのリードで、ワークショップも盛り上がりました。
コミュニティ・オーガナイジングは、課題に直面した人たちが、自ら立ち上がって状況を変えていくための方法です。

池本さんは、まずそうした「オーガナイジング」の根底にある考え方を、事例も含めながら、わかりやすく説明してくれました。
出発点は、「私の課題は何か」ではなく、「だれが私の同志か」です。
当然、課題設定も、「私の課題」ではなく、「私たちの課題」となりますが、ここにポイントがあります。
実際にまちづくり活動(組織変革でも同じですが)に取り組んでいる方は、個々人の課題ではなく、「私たちの課題」にしていくことで、状況が全く変わることを経験されていると思います。
そして、「同志」(仲間、あるいは当事者たち)が持っている広義の資源を共有化し、創造的・創発的にパワーに変えていくのです。
つまり、人々の関係性を高め、人々の持っているさまざまな力をパワーに変えていくことで社会に変化を起こしていこうという考え方なのです。

具体的には、パブリック・ナラティブ(みんなで物語る)を基本に置いたワークショップなどで、共有価値を核にしたコミュニティをオーガナイズしていくのですが、そうして生まれたコミュニティは、持続的で能動的な課題解決のもっているわけです。
ちょっと理屈っぽい説明になってしまいましたが、池本さんはアメリカや日本の事例も紹介しながら、わかりやすく説明してくれました。

後半は、パブリック・ナラティブを構築するための3つの要素の入り口である、「ストーリー・オブ・セルフ」のミニワークショップを4つのグループに分かれて行いました。
参加者それぞれが、自らの価値観を語り合い、相互にコーチングしあいました。
ミニワークショップとはいえ、実際に体験するといろんな気付きがあります。
価値観を意識したストーリーを語るわけですから、自らを問い直すことにもなりますし、生々しい話も出てきて相互の理解度もずっと深まります。
その入り口を、それぞれに体験させてもらいました。

最後にみんなが一言ずつ感想を言い合って、刺激的なサロンを終わりました。
なお、コミュニティ・オーガナイジングについては、コミュニティ・オーガナイジング・ジャパンのホームページをご覧ください。
http://communityorganizing.jp/

最後に私の感想です。
池本さんは、コミュニティ・オーガナイジングのモデルは日本にもあるという、提唱者のガンツ博士の話を紹介してくれました。
たしかに日本の一昔前までの文化には、コミュニティ・オーガナイジングに通ずるものがあったように思います。
しかし、同時に私は、アメリカこそ、こうした理念で建国され、発展してきたように思います。
19世紀のアメリカの見聞記をまとめたトクヴィルの「アメリカのデモクラシー」には、そうした事例がたくさん出てきます。
当初のタウン・ミーティングはまさに、コミュニティ・オーガナイジングでした。
しかし、20世紀にはいり、アメリカの社会は大きく変質しました。
1980年前後のアメリカ人の価値観を200人を超す人たちのインタビューによって調査したロバート・ベラーの「心の習慣」によれば、すでに当時、そうした文化は消え去っていたようです。
そして、それに抗うように、いままた個人の価値観、つまり生活に戻って、社会を捉え直そうとする動きが広がっている。
そこから、私たちが学ぶことはとてもたくさんあるように思います。
国家のあり方(つまり政治のあり方)もまた、それと無縁ではないように思います。

来年は、そうした「価値観」の問題に関わるようなサロンをいくつか考えています。
池本さんのお話は、そうしたことに深くつながっているような気がしました。
池本さんの語ってくれた、ご自分の物語も、私にはとても刺激的なものでした。

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