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2017/01/15

■オバマとトランプのスピーチ

アメリカのオバマ大統領とトランプ次期大統領のスピーチや記者会見が話題になっています。
ほとんどの人が、オバマの話に感銘を受け、トランプには反発しているように思います。
しかし、私は、オバマには失望し、トランプには期待しました。

オバマは、相変わらず、Yes,we can.といい、さらに今回は、Yes,we did.といいました。
なにをやったというのか。
期待を裏切っておきながら、それへの説明がない。
とても失望しました。

オバマの大統領就任演説には感動しました。
歴史の流れが変わると思いました。
しかし、1%支配の流れはむしろ加速され、アメリカはますます軍事力を高め、テロ活動を加速させた気がします。
オバマケアにも、大きな疑問がありますし、何よりもトランプによって簡単に覆されそうになっていることが、その実態を示唆しています。
今にして思うと、Yes,we can.というように、we で語る時の weとは誰かということさえ考えたくなります。
いまさらYes,we did.などといわれると、小賢しささえ感じます。
オバマには自らの生命をかけた責任感が全くなかったのではないかとさえ思います。
Yes,we did.の weとは誰だったのか。

オバマと違って、トランプは単数形のI(私)を主語にして語っています。
実体があいまいで責任転嫁しやすい複数形ではなく、責任が明確になる単数形ですから、私は好感が持てます。
良くも悪くも、そこに自分のすべてがかかっているわけで、逃げ場はありません。
学者や「有識者」は、weで語りがちですが、大統領のような実務者は単数形のIで語るべきだと思います。
そして、トランプは、自らの考えや政策を極めて明確に語っています。
そこにごまかしはありません。
メキシコとの間に壁をつくることをとんでもないように言う人は多いですが、壁をつくっている国は多いですし、見えない壁よりも見える壁のほうが私には安心です。
自由貿易を批判していますが、私は過剰な自由貿易によって、世界的な格差が広がっている現状はおかしいと思っていますので、賛成です。
アメリカファーストというのも批判の対象になっていますが、小池さんの都民ファーストやアスリートファーストと同じです。
もちろん私はいずれにも賛成できませんが、都民ファーストに賛成している人がなぜアメリカファーストに反対なのかがわかりません。

トランプが記者会見でCNNの記者に質問させませんでした。
それも多くの人が非難しますが、その一方で、マスコミの偏向が問題だという人が少なくありません。
にもかかわらず、こういう場面ではマスコミの立場に立ってしまうのが理解できません。
もしマスコミの報道姿勢が社会をおかしくしていると思うのであれば、トランプの行動も理解できるはずです。
先日も、民主主義をテーマにしたフォーラムをやりましたが、そこで多くの人がマスコミが問題だと言いました。
その人たちはこの場面をどう見たでしょうか。
たぶんCNNの記者の味方をするでしょう。
私には言行不一致に思えます。

もちろん私はトランプの姿勢がよいとは思ってはいません。
もしトランプに力と自信があれば、正々堂々と正面から質問を受けて立ったはずです。
でもそれでは勝ち目がないことを彼は知っているのでしょう。
何しろ長年現場で生きてきた人ですから、報道がいかに巧妙かを、身に染みて知っているはずです。
戦いの始め方に関しては、私はいつも映画「アラモ」のトラヴィス大佐のやり方を思い出しますが、トランプがマスコミに宣戦布告したやり方は賛成できます。
CNNの虚構性は、現に今回の大統領選で明らかになりました。
CNNをはじめとしたマスコミの在り方こそを、変えるべきチャンスです。

まだまだいろいろと書きたいことはありますが、要は、トランプは時代の流れに異議申し立てしてくれたのです。
それを逆手にとって、金融界は利益を上げていますし、1%の人たちは、トランプを手玉にとって、自らの利益につなげるでしょう。
その応援をしているマスコミや有識者たちには、私は大きな怒りを感じます。

50年ほど前に「アメリカの反知性主義」を書いたリチャード・ホーフスタッターが生きていたら、トランプとクリントンの大統領選をどう読み解いてくれたでしょうか。

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コメント

鏡ないし他者を介して自我は形成される、とする鏡像段階論がジャック・ラカンの心理学の基礎とされているようですね。そうすると日本の神社の祭壇の中心に鏡を鎮座させることとした人物の凄さに思い当たります。         http://www11.plala.or.jp/yamamotokenta/column.files/jinja.files/011.html

投稿: 一松 邦安 | 2017/01/15 12:21

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