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2017/01/14

■節子への挽歌3419:ラカンを勉強しようと思います

節子
昨日は柴崎さんと食事をしました。
柴崎さんは、節子もよく知っている、かつてのサロンの常連でした。
最近、体調が悪く本も読めないというので、気分転換に食事を誘ったのです。
私のまわりには、社会にはうまく適合できない私のような人は少なくないのですが、柴崎さんはその中でも飛びぬけて、社会不適応者でしょう。
吉本隆明の研究者ですが、マルクスもイリイチもポランニーもラカンも読んでいる勉強家です。
しかもただ読むだけではなく、自分の視点で読みながら、自分でも論文を書いていますが、それがまた難しく、読んでもなかなかわからないのです。
まあ節子にはまったく理解できない人ですが、なぜか節子は気にしていた一人です。

柴崎さんは、人と議論するのも苦手です。
たぶんあまり家から出ずにいるでしょうから、時にほぐしてやらないといけません。
それに彼の頭に詰まっているさまざまな知見を、整理して放出させないと精神的にもよくないでしょう。
なによりも経済的にも大変でしょうし。
人のことよりも私自身のことを考えろと言われそうですが、彼は私よりも2まわり以上若いはずですから、何とか応援しないといけません。
節子もずっと心配していましたし。

しかし、こうやって食事を一緒にすると、またいろいろと宿題を背負うことになります。
もうこれ以上背負いたくないのですが、今週はこれで2つもまた背負ってしまいました。
これはもう私の定めとしか言いようがありません。
困ったものです。

それに、柴崎さんを応援する以上はラカンも読まなくてはいけません。
それ以外はたぶん私も渡り合えるでしょうが、ラカンはまったく知りません。
最近は難しい本はなかなか頭に入っていきません。
でもまあ新しいことを学ぶことはワクワクすることですから、少し頑張ろうと思います。

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コメント

私は誰を批判するつもりもありませんが、「言語は現実を語れない」としたラカンも、言語学からアナグラムに没頭しておかしくなってしまったソシュールも、絶対的真理を否定したと言われるフーコーも、難解な神学のようなものに感じられます。

確かな基盤の無い、砂の上にどんなものを構築したところで、みな砂上の楼閣です。

言語が不完全であるように、人間の肉体も物質も実体ではありません。
真理は厳然としてあり、言語は不完全な伝達手段でしかなく、意念を完全に伝えることはできません。厳密に定義しようと握り締めれば、言葉の小鳥は死んでしまう。だから、言語学よりも詩の方がより意念をダイレクトに伝えることができます。

砂上の楼閣ではなく、確かな基盤の上に上部構造を作ることは可能です。
真理は存在するのですから。ただし、真理には果てがなく、人は永遠に学び続けるのですが。

投稿: 小林正幸 | 2017/01/15 09:43

鏡ないし他者を介して自我は形成される、とする鏡像段階論がジャック・ラカンの心理学の基礎とされているようですね。そうすると日本の神社の祭壇の中心に鏡を鎮座させることとした人物の凄さに思い当たります。         http://www11.plala.or.jp/yamamotokenta/column.files/jinja.files/011.html

投稿: 一松 邦安 | 2017/01/15 12:23

しつこいなぁ、と思われるとおもいますが、人間の言語などこんなものでしかありません。
確かな基盤もなく、そんな曖昧なもので構築したものも、そんなものです。
引用します。

「今あなたはわたしに質問なさっていますが、その時あなたは、まず最初に頭の中に思念を抱きます。その思念の中身はあなた自身にはよく分かっています。つまり何を考えているかが分かっていらっしゃるわけです。ところが、それをこのわたしに伝えようとすると、何らかの表現形式、それも、わたしに理解できるものに置き換えないといけません。それを皆さんは“言語”とお呼びになっているわけです。あなたが使用する言葉は、あなたが頭に抱いた思念を相手に理解してもらえる形式で表現しようとする試みの表れなのです。

そうなると、頭に描いた思念が相手にうまく伝わるか否かは、その人の表現能力にかかってくることになりますが、しかし、たとえシェークスピアほどの才能があっても、思念は非物質的なものであり、それを物質的な言語に置き換えるのですから、そのすべてを表現できるはずがありません。しかも、それを聞く側は聞く側で、その内容を理解するためには、その言葉を通して元の思念を想像しなければなりません。」

投稿: 小林正幸 | 2017/01/16 09:30

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