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2017/01/27

■“you, the people”と “we, the people”

また少し時間に追われてしまい、書き込みが滞っていました。
前回、書き残したトランプ大統領のスピーチの “to you, the people”という言葉に関連して少しだけ書きます。
国民を,“you, the people”と捉えるか、“we, the people”と捉えるか、という問題です。
ここにはトランプ大統領の大きな世界観を感じます。

トランプ大統領は、こう話しました。
We are transferring power from Washington, D.C. and giving it back to you, the people.
政権を、ワシントンD.C.から、あなたたち人民に取り戻している、という意味でしょうか。
その文脈の中で、トランプ大統領はどこにいるのか。
私にはそれがとても気になるのです。
トランプさん自身は、the peopleには入らない。
もうひとつ気になるのは、では「だれから」取り戻したのかということです。
アメリカには、the peopleではない、誰かがいるということでしょうか。

アメリカで一時期、「オキュパイ・ウォールストリート(「ウォール街を占拠せよ」)」という動きがありました。
1%と99%の対立です。
これは、アメリカ国内を超えて、世界的に広がっている構図ではないかと思います。
かつては、水平的な国家間の対立構造が、今ではグローバルな空間の中での、1%と99%の垂直的な対立構造へと、世界の構造が変わってきていると私は考えていますが、そういう見方からすると、トランプ演説は政権の主役を1%から99%の人民に取り戻したという意味合いにも感じられます。
私は、トランプさんは今は大金持ちであろうとも、たぶん本性においてはまだ99%から完全には抜け出ていない人だと思えるのですが、そう考えると、トランプ大統領のスピーチはなんとなく納得できるのです。
そして、彼が“we, the people”と言わなかったことにいささかの哀れさを感じてしまうのです。
彼は、“we, the people”といわなかったことにおいて、まさに99%の人であることを示唆しているような気がします。

取り戻すということでは、安倍首相も似た言葉を発していました。
「日本を取り戻そう」です。
これは、トランプ演説以上に、主語も目的語もありません。
ですから意味不明ですが、しかし実際には明確な意味を示唆しています。

いずれにしろ、安倍首相やトランプ大統領の関心は、取り戻しです。
アメリカファースト、都民ファースト。
貧しい時代になってきました。

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