■節子への挽歌3479:アサリの季節
節子
今年も福岡の蔵田さんから、自らが椎田の浜で採取したアサリをどっさりと送ってきてくれました。
寒い中をわざわざ海に行って、採ってきてくれたと思うと感謝の気持ちでいっぱいです。
椎田のアサリは、それはそれは美味しいのです。
節子は残念ながら食べたことはありません。
蔵田さんのことは節子もよく知っていますが、蔵田さんが近くの浜でアサリが良く撮れる場所を見つけたのは、節子を見送ってからです。
ですから、節子は蔵田さんのアサリを料理する機会はありませんでした。
蔵田さんに電話をしました。
アサリが届くと春を感じますね、というと、蔵田さんもそうなんですよ、といつものように明るい声で応えてくれました。
蔵田さんは会社を定年退職後、ビジネスの世界をきっぱりと捨てて、福岡に奥さんと2人で出身地の福岡に転居しました。
いまは悠々自適の文化人の暮らしで、畑で野菜をつくったり、仲間と川柳を楽しんだりされています。
蔵田さんは、失礼な言い方になるかもしれませんが、邪気の全くない、子どものような人です。
蔵田さんほど、気の善い人を私は知りません。
私はいろいろと迷惑をかけたこともあるのですが、蔵田さんはそんなことを全く気にもしていません。
そういえば、蔵田さんが故郷に戻り、自らも料理もするようになったという話を聞いて、節子はエプロンを贈ろうと言い出しました。
それで節子と2人で百貨店に、蔵田さんご夫妻に送るエプロンを買いに行ったことがあります。
その時に、実は私用にもエプロンを買いました。
あのエプロンはどこにいったのでしょうか。
節子はすでに、発病していた時だったかもしれません。
それで、節子は私に料理を教えたがっていたのです。
自分がいなくなった後、私が自分で料理できるように、です。
残念ながら、私は料理がどうも苦手です。
最近は、それなりに一人で食事の準備をすることはありますが、蔵田さんのように、きちんとした料理づくりはできません。
節子が元気だったら、ふたりで蔵田さんのところに遊びに行けたでしょう。
一人では、なかなかいく気分にはなりません。
しかし、今年は一度、蔵田さんに会いに行きたいような気もします。
蔵田さんは私よりも年上ですので、お互いに元気なうちに会っておいた方がいいでしょう。
でもまあ、いずれ彼岸で会えるのですから、まああまり気にしなくてもいいかもしれません。
昨夜は娘がアサリを料理してくれました。
アサリは、私の大好物です。
蔵田さんに感謝です。
善い人と話すと、たとえそれが電話を通してであっても、幸せになります。
春は、もうそこまで来ています。
| 固定リンク
「妻への挽歌17」カテゴリの記事
- ■節子への挽歌3500:庭の整理という大仕事(2017.04.05)
- ■節子への挽歌3498:手賀沼公園がにぎわっていました(2017.04.02)
- ■節子への挽歌3497:桜の季節がきました(2017.04.01)
- ■節子への挽歌3496:節子がつなげてくれた縁(2017.03.31)
- ■節子への挽歌3495:睡眠トラブル(2017.03.30)

コメント