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2017/04/17

■節子への挽歌3510:久しぶりのジャズ

節子
昨日、久しぶりに、本当に久しぶりに、ジャズを聴きました。
友人の西山さんから、収録に関わったヒロ川島さんのCDを、たまにはジャズもいいですよ、といってもらっていたのです。
昨夜、聴いてみました。
久しぶりのジャズでした。
いろいろと思いがこみ上げてきます。

最近、音楽から遠のいているのです。
あまりに哀しいからです。
音楽の力は、それにしてもすごいと思います。
時空を超えて、風景が眼前によみがえってきます。
あのざわめき、あの香り、あの躍動感。
実際には、体験しなかったような風景までもが、現れてきます。
音楽は、いのちをつなげていく。

だからこそ、哀しいのです。

節子がいなくなってから、私は音楽をほとんど聴かなくなりました。
コンサートにも行ったことがありません。
音楽は、私の中では封印されてしまいました。

そんなわけで、ヒロ川島さんのCDはしばらく私の机の上に置かれたままでした。
昨夜、ちょっと気になってミニコンポで聴く気になりました。
これもまた久しぶりです。
最初の音で、一挙に封印が解けて、懐かしさがこみ上げてきました。
音楽の力は、やはりすごいものがあります。

音楽も歌も聴けなくなりましたが、いつも思い出す歌があります。
橋幸夫さんの「雨の中の2人」
雨が小粒の真珠なら…という歌です。
節子と一緒に、橿原神宮に行った時、雨が降ってきたのに傘がありませんでした。
参拝客は誰もいませんでした。
雨の中を、ふたりでこの歌を歌いながら、歩いたのを覚えています。
しかし、なぜか境内の記憶がありません。
音楽は記憶を呼び覚ませてくれますが、記憶を奪うこともあるようです。

今日また、聴いてみました。
ヒロ川島さんのトランペットは、心を震わせます。
やはり音楽は、封印しておきたい気もします。
あまりにも哀しいですから。

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