■前川(前文科省事務次官)さんに敬意を表します
加計学園問題に関連して、前文科省事務次官の前川さんの記者会見が話題になっています。
問題になっている文書の存在を確認し、まともに探せばすぐに出てくるとさえ言っています。
それに対して、菅官房長官の反論は、私の常識で考えれば、卑劣極まりありません。
官房長官ほどの地位にある人であれば、もっと正々堂々と反論してほしいものです。
テレビでの前川さんの取り上げ方も、私にはフェアには思えません。
キャスターたちの根底にある姿勢に、卑しさが見えてきます。
いまや在野を良しとするジャーナリストは、テレビには出られないのでしょうか。
もちろんそうでない人もいないわけではありませんが。
前川さんの発言をベースに問題を素直に捉え直せば、事実はすぐにわかることでしょう。
松野大臣の調査は、これも普通に考えれば調査とさえ言えないです。
そんなあまりにも明白なことが、面白おかしく語られて、マスコミビジネスの餌食にされています。
私が前川さんに敬意を表するのは、組織や制度の力に屈せずに、堂々と記者会見したことです。
しかも極めて「素直な言葉」で語っています。
菅さんや政治家などの、「地位に恋々」としている人たちとは全く違って、さわやかにさえ聞こえます。
組織に正面から向かう勇気のある人を久しぶりに見た感じです。
これからの人生は経済的には恵まれなくなるかもしれませんが、精神的なストレスは軽減され、豊かな人生になるでしょう。
森友学園の時もそうでしたが、本来あるべき書類がないと言っていた保管責任者の責任は問われることなく、いつの間にか話は終わってしまいました。
しかし、おそらく現場の関係者は、その所在も含めて知っているはずです。
しかし誰からも声が上がらない。
組織の部品であって、人間ではないからでしょう。
出世したところで、人生は豊かにはならないのではないかと思いますが、まだ出世願望やお金願望が人間を取り込もうとしているのでしょう。
霞が関には、もう主体性をもったまともな人間は居場所がないのかもしれませんが、「あったものはないとは言えない」「黒を白とは言えない」という、前川さんの発言に、誰か反応する人はいないのでしょうか。
社会を変えるのは簡単なことです。
おかしいことをおかしいと言い、自分に嘘をつかないで生きる人が増えていけばいいだけの話です。
前川さんにつづく人が、どんどん出てくるかもしれません。
そうなるためにも、私は前川さんに拍手を送ります。
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