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2017/06/05

■ワークショップ「大災害に備えるために~東日本大震災の実例から教訓を得る」報告

上原さんによるワークショップ「大災害に備えるために」は定員ぴったりの10人が参加しました。
東北被災地で活動している方も3人参加してくださいました。
女性の参加がなかったのがとても残念でした。

上原さんは、まずある状況において、「あなたならどうしますか」というイエス/ノーの問いかけをしてきました。
たとえば、「あなたは9歳の娘と一緒に自動車で避難中に、歩いて避難している娘の同級生を見かけて自動車に乗せましたが、その子が家に祖母がいるのを思い出し、その子から戻って一緒に避難させてほしいと頼まれました。あなたは祖母を助けにその子の家に戻りますか?」というように問いかけるのです。
参加者は、それぞれ一斉に、イエスかノーのカードを出します。
そして、そういう判断をした時に最も重視したことを書いて、それを順番に発表するのです。
それからみんなで3分ほど話しあいます。
そして次の問いに行きます。
これが基本形ですが、そこから発展した、さまざまな問いかけや話し合いの仕組みが考えられています。
そういう判断を迫られることのないようにするには、普段から必要なことは何か、というような問いかけもありました。

上原さんの狙いは、正解を見つけることではなく、価値観の多様性を知り、それぞれがより適正な判断力を身につけることです。それが大災害での「生き残る確率」を高めることにつながると上原さんは考えています。
問いかけは、すべて実際にあったことを材料にしていますので、リアリティがあります。報道を見て、いろいろと批判することは簡単ですが、実際にその場に立ったとして考えれば、その場での判断がいかに難しく、また「正解」などないことが実感できます。

3.11の後、女川などで活動してきた宮崎さんは、東日本大震災の教訓を風化させないためにも、この種のテーマでのサロンの企画は大切だと言ってくれましたが、単なる事例を学ぶのではなく、自らがその立場になって一人称自動詞で考えることで、教訓を刻み込むことの意味を、私も実感しました。

テーマは、大震災に備えてでしたが、このワークショップから気づかされたことはたくさんあります。
上原さんの、今回のワークショップのベースにあるのは、クロスロード防災ゲームだと上原さんから教えてもらいました。
クロスロード。
分岐点というような意味ですが、それはさまざまな活動に関して、出会うところです。
上原さんは、防災のほかにもいくつかのテーマでこのワークショップに取り組んでいます。
私が最近体験したワークショップの中では一番気付きが多かったです。
参加者もとても面白いと言っていました。

自治会や行政や、あるいはさまざまな問題に取り組むNPOにも、有効な手法だと思いました。
もし自分のところでやってみたいという方がいたら、上原さんをご紹介しますので、ご連絡ください。

最後に、上原さんは一番判断が困難だったことや驚いたことなどを全員に問いかけました。
私は、社会的な役割と家族関係のどちらを優先するかに少し迷いがありました。
驚いたのは、最後の問いかけへのイエス/ノーが私だけ違っていたことでした。
私は自分がとても人間的な、常識的な考え方をすると自負していましたが、10人中、私だけが違う判断をしたことに正直驚きを感じました。
その問いかけは、そう難しい問いではなかったのですが。
こんな形で、自らの判断基準や他者との違いにも気づかせてくれるワークショップでした。

今回の私の教訓は、自らの生き方の原理原則を明確にしておくことの大切さです。
それはそんなに難しいことではないのではないかというのも、今回改めて実感しました。

とてもいいワークショップをしてくださった上原さんに感謝します。
遠方から参加してくださった実践者のみなさんにも。
いつかパート2を開催したいと思っています。


20170604


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