■8・26原発いらない茨城アクションに参加しました
茨城県の東海村で行われた「8・26原発いらない茨城アクション」に一昨日参加しました。
私にとっては、久しぶりにデモ参加です。
暑い日でしたが、なんとか無事に戻ってきました。
最近、デモという活動にいささかの疑問を持ち出しているのに、今回行こうと思ったのは、友人が行くというので一緒なら大丈夫だろうと思ったからですが、実はもう一つ理由がありました。
東海原発が私の反原発の起点だったことです。
東海原発のたぶん2号機が建設されている時に、見学に行ったことがあります。
当時は私はまだ会社にいて、新事業の企画などのためにいろんな情報を集めていた活動の一環でした。
まだ大江健三郎さんでさえ、原子力の平和利用に期待を表明していた頃です。
しかし東海原発を見せてもらって、大きな違和感を持ちました。
正確には覚えていませんが、ある作業は被曝状況下で作業しなければいけない場所があり、その作業は「季節工」がやっているという話でした。
話の内容から、明らかに「人の使い捨て」という印象を受けました。
私が反原発になった起点です。
そこから原子力の平和利用について本を読みだしました。
それ以前から、パグウォッシュ会議などでの動きは関心を持っていましたのですが、原子力の平和利用への疑問が大きくなってきました。
原爆と原発は、所詮は同じではないかと気づいたのです。
いずれも人間の管理下には置けないものです。
そんな思いもあって、東海村に出かけて行ったのです。
現地で折原さんに会い、一緒に参加しました。
折原さんは、川内原発にも2度ほど行っていますし、巻町の原発に関わる住民投票のことも調べられています。
会場に着いたら、ちょうど集会が始まるところでした。
参加者は思ったよりも少なく、主催者の発表によれば1100人でした。
福島からも「原発いらない福島の女たち」の方が参加し、スピーチをしてくれました。
とても共感できる内容で、もっとたくさんの人に聞いてほしかったです。
集会の後、日本原電に向かい、その敷地を囲んだ人間の鎖をつくり、原電に向かってコールしました。
そこに向かう途中、何人かの人と話しました。
北茨城から参加した遊座さんはソーラーに取り組んでいる方ですが、ソーラーのほうがコストが格段に安いのがなぜ伝わらないか残念だと嘆いていました。
取手から来た寺田さんは安保法制デモ以来、いまも国会デモに参加しているそうです。
安倍政権を支持する人がなんで多いのか不思議がっていました。
土浦で放射線測定活動をしている村上さんは、罪滅ぼしです、と言っていました。
昔、動燃にいたのだそうです。
若い世代の人が少なかったのが残念でしたが、個人的に参加している中高年世代の人たちが多かったのが、まさに現実を象徴しているような気がしました。
若い世代の人たちは、余裕がないのかもしれません。
それが一番恐ろしいのですが。
東海村でこうした活動が行われるのは5年ぶりだそうです。
事務局によれば、1000人を超える反原発活動は東海村では初めてなのだそうです。
茨城県で住民主役のまちづくりに関わっていた時に、東海村は原発があるために財政が豊かで住民運動が起こらないという話を聞いていました。
その東海村で、住民たちが中心になって起こしたアクションです。
とても手づくりっぽくて、それがまた私には好感が持てました。
とても穏やかなデモでしたが、とても暑く、同行した折原さんが熱中症対策で私に水を飲めと時々言ってくれたので、なんとかしのげました。
たまにはデモもいいものです。
でもやはり国会前のデモには行く気はまだ起こりません。
帰ってきたら、我孫子は駅前でカッパ祭りの踊りをやっていました。
なんだか「ソドムとゴモラ」を思い出してしまいましたが、それはやはり「ひがみ」というべきでしょう。
若い世代は、デモどころではなく、生きるのが精いっぱいで、休日はデモではなく、カッパ祭りの方を優先するのも、残念ながら現実です。
たぶん私たち世代の生き方が、間違っていたのだろうと、思わざるを得ません。
疲れましたが、いろんなことに気づかせてもらえました。
その気にさせてくれた折原さんに感謝しなければいけません。
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