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2017/09/17

■GRIT戦略

相変わらず北朝鮮の核開発行動が国際的な問題になっています。
私は何回か書いているように、「問題の捉え方」が間違っているように思いますし、冷静に考えたら合理性においては、米国や日本よりも北朝鮮の言動のほうに論理性を感じます。
最近ようやくそういう発言が語られだしていますが、問題の設定を間違えば、問題は解決しようもありません。
ついでにいえば、今朝の朝日新聞は拉致問題を大きく取り上げていますが、拉致問題の解決こそが核開発問題の解決にとっても出発点にあるように思います。
ここでも「問題の設定」の間違いを感じています。
解決の順番を間違えてしまえば、行きつくところは違うものになります。

ところで今日思い出したのは、チャールズ・オスグッドの「戦争と平和の心理学」です。
これもホームページやブログで何回か取り上げていますが、いまこそ読み直すべき本ではないかと思っています。
日本で翻訳が出たのが1968年です。まだ日本ではハーマン・カーンのエスカレーション理論が主流で、核抑止論が絶対的に信仰されていた時代です。
会社の上司がカーンがいたハドソン研究所に1年ほど留学したこともあって、核抑止論に違和感のあった私はそれに代わる議論はないのかと探して出会ったのがこの本でした。
この本は、私に少なからぬ影響を与えてくれました。
でもそれは今からもう半世紀近く前の話です。

この本は、当時の核抑止力のためのエスカレーション戦略に対して、まずは相手を信頼して「緊張緩和の漸進的・交互的主導権」をとろうという、デ・エスカレーション戦略です。
緊張緩和の漸進的・交互的主導権、Graduated Reciprocation in Tension-reductionの頭文字をとってGRIT戦略と言われていました。
ネットでGRITを調べたら、「いま米国で最も注目されている成功のためのキーワード」という解説が出てきました。
Guts(度胸)、Resilience(復元力)、Initiative(自発性)、Tenacity(執念)の4要素からなる「やり抜く力」を意味すると書いてありました。
時代は変わってしまいました。
人類の知性はどんどん劣化しているような気がしてなりません。

チャールズ・オスグッドの「戦争と平和の心理学」は、アマゾンで100円前後で購入できます。
読んでもらえるとうれしいです。
GRIT戦略は、いわば「逆向きの軍備競争」ですが、ポイントは2つあります。
ひとつは「自らがしてほしいと思うことを他者にも行なえ」という欧米の黄金律の実行です。
私は、この黄金律には否定的ですが、東洋の黄金律と言われる「自らがされたくないことを他者にしてはならない」にも通じています。
もうひとつは、コミュニケーションは言語よりも行為で行われるということです。
つまり、GRIT戦略は何も国際紛争だけに適用されるものではありません。
成功のためのキーワードではなく、平安に生きるための原理です。
きっと生きる上でのヒントが得られると思います。

読まれた感想を聞かせてもらえるとうれしいです。

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