■政治を考えるサロン「統治から協治へ」報告
今年最後の政治サロンのテーマは「統治から協治へ」。
政治のパラダイム(捉え方)を転回させようという提案です。
政治改革の話ではなく、政治概念の話です。
ポイントだけの問題提起にしようと思い、2枚のチャートを用意しておいたのですが、始まる前の約束がキャンセルされ時間ができたので、ついつい追加したくなってしまい、10枚を超すパワーポイントになってしまいました。
困ったものです。
あんまり内容を欲張ったので、30分の問題提起を早口で話しすぎて、あんまり伝わらなかった気がします。
話し終わったらすぐに突込みが来るはずなのですが、一瞬の間がありました。
大いに反省しなければいけません。
暇があると、俗人は余計なことをしてしまい、元も子もなくしてしまうことを体験しました。
話の内容は省略しますが、どんな話をしたかは、次のところにパワーポイントがありますので、もしご関心があれば、見てください。
http://cws.c.ooco.jp/lcsalon20171216.pptx
もし開かないようであれば、連絡いただければ、別途送ります。
最初に映画「マトリックス」と「もう一つの彼岸移住プロジェクト」という意味不明の文字が出てきますが、これはスルーしてください。
はじまる30分前に、魔がさして追加してしまったものです。
実際には、これが常日頃、私の一番言いたいことではあるのですが。
話の枠組みだけ書きますと、現在の「国家統治権力(ガバメント)の内部の政治(「小さな政治」)」を超えて、そろそろ「国民主体の協治(ガバナンス)政治(「大きな政治」)」に移りませんか、という話です。
その先に「国家を超えた協調政治(「もっと大きな政治」)」、そしてさらにその先には「自然を含めたエコロジー政治(「さらに大きな政治」)」がありますが、今回はそこまではさすがに広げませんでした。
理念は良いとして、それをどう具現化するのかという指摘がありましたが、理念が定まれば、具現化は必ず可能になるはずで、それは時間をかけてみんなで考えればいいというのが私の考えです。
そもそも理念のない改革はあり得ませんし、理念が間違っていたら、改革は単なる「変化」でしかありません。
他にも、法治国家とか、ベーシックインカムとか、税金の話とか、いろんな話し合いがありましたが、今回は私が質問の「受け手」だったため、応えるのに精いっぱいで、記憶が残っていません。
ですから報告がいつも以上に書けません。
すべて省略。
私が言いたかったのは、自分の生活につなげる形で政治を考えようということだったのですが、参加者の女性のおひとりから、もっと生活の言葉で話し合わないのかとお叱りを受けました。
返す言葉もなく、まさにその通りなのです。
そこに今の政治の一番の問題があるようにも思います。
民主主義の古典の一つ、トクヴィルの「アメリカのデモクラシー」によれば、アメリカの政治は仲間の話し合いから積み重ねっていったのが出発点です。
あるいは民主主義といえばスイスを思いだしますが、スイスの政治もまた生活からの積み重ねです。
政治の起点をどこにおくか。
国民主権を実現したいのであれば、いまの政治体制は根本から変えなければいけません。
ところで、映画「マトリックス」は、システムと生きた人間の戦いの物語です。
その世界は、「生きた人間」よりも思考しない機械の部品的な「人間もどき」がほとんどなのですが、もしかしたらこの世界も「マトリックスの世界」になっているのではないかという気が時々します。
目を覚まして、システムに挑みましょう。
来年からリンカーンクラブはもう少ししっかりと活動します。
関心のある人はぜひご連絡ください。
報告にならずにすみません。
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