■節子への挽歌3739:書を携えてまちに出よう
節子
気持のよい朝の日の出が4日連続です。
その上、陽射しがとても力強い気がします。
無為の3日間がすぎました。
毎日、初詣など出ていましたが、基本的にはなにもしない3日間でした。
来客も娘家族以外はなく、心乱される電話もなく、平安に過ごしましたが、平安がいいとは限りません。
やはり平安には退屈がつきまといます。
今朝のテレビで、小笠原諸島の海岸の風景が出ていました。
それを見ていて、こういう場所で生きていたら心乱されることもなく、いい人生だろうなと思いながら、私自身の生き方に少し思いをはせました。
どうしても「退屈」を満喫できるところに戻れません。
節子がいた頃は、「退屈さ」を楽しめたのですが。
昨年末、かなり難解な本に挑戦して見事に挫折しましたが、未練がましくもその本は机の上に置いていました。
諦められずに、いまもなお時々読んでいますが、小笠原諸島の海岸の風景を見て、読むのをやめることにしました。
読んでも心身に入ってこないのには、それなりの理由があるのです。
いまはまだ読むべき時ではない。
でももしかしたら、もう今生では読む機会が得られないかもしれない。
そこに未練があったのですが。
私がそれなりに影響を受けた寺山修二は「書を捨ててまちに出よ」と言いました。
しかし、それは私にはなかなかできないことでした。
書を携えてまちに出よう、が私の目指したところです。
いずれも中途半端に終わりました。
もし節子がいまもいたら、もう少しまちに出られたかもしれません。
節子の中には、まちがありました。
今日は久しぶりに湯島に出かけます。
新年のオープンサロンです。
節子がいた頃は、毎年、年のはじめに節子と一緒に湯島に行って、部屋の掃除をしました。
最近は掃除なしです。
少し早目に行って、掃除をしようと思います。
そういえば、花もない。
鉢植えの花は、いずれも花を咲かせていませんでした。
湯島から花が消えて久しいです。
さて今日は誰に会えるでしょうか。
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