■節子への挽歌3767:庭がまだ荒れ放題です
節子
今日は立春、そして節子の誕生日。
寒いですが、いい天気です。
しかし、立春らしい雰囲気はありません。
庭の花木も芽吹いてきません。
鉢植えしていた桜は、あまり手入れがよくなかったせいか、枯れてしまったかもしれません。
もう一本の河津桜は大丈夫ですが、つぼみか芽吹きか、よくわかりません。
花木は、本当に正直に反応します。
きちんと手入れをして呼びかけていないと、そっぽを向いてしまうのです。
節子がいなくなってから、庭の花木は半分以上が、いなくなってしまいました。
いま庭に咲いているのは、水仙くらいでしょうか。
いささかさびしいです。
庭の池も枯葉で埋まっています。
魚たちは元気でしょうか。
様子を見ようかと思いますが、あまりにもひどい状況なので、いつもやめてしまいます。
自然との付き合いは、人間とはまた違った煩わしさがあります。
節子と違って、私のような無精者には、結構難しいのです。
庭は荒れ放題です。
困ったものです。
彼岸から節子が手入れにやってきてほしいものです。
この寒さだと、私自身、急に倒れることもあるでしょうが、そうなったら娘たちは大変でしょう。
そう思いながらも、なかなか身辺整理をする気にはなりません。
節子がいなくなってから、私は生きるとか死ぬとかいうことに、あんまり現実感が持てなくなってきています。
いささか大仰に言えば、いま生きている実感がないのです。
ですからとんでもない行動で、節子が残してくれた貯金もほぼ全部失ってしまいましたし、逆に借金もあまり負担に感じなくなってしまいました。
これまた大いに困ったことで、そのおかげで、活動もなかなかやれなくなってきています。
もう少しお金があれば、以前のように各地に出かけて行って、自分のしたい仕事ができるのでしょうが。
お金がないのであんまり仕事ができません。
でもまあ、仕事をあまりしないおかげで、いまも元気なのかもしれません。
人生、何が福で何が禍なのかは、だれにもわかりません。
節子の誕生日なので、家屋で会食しようと思っていましたが、忘れてしまっていました。
最近は、こういうことが多くなりました。
これは、困ったことというよりも、喜ばしいことかもしれません。
だんだん記憶が弱くなっていくことは、ある意味では、とても生きやすくなるということでもありますから。
それに、荒れた庭もまたいいものです。
はい。
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