■日大アメフト事件のその後の動きにまたまた思うこと
日大アメフト事件は、やはりいつもの通り、安直なところに落ち着いてしまった気がします。
日大アメフト部の部員の声明文は、大きな救いですが、
結局は、内田さんと井上さんと森さんが、切られただけで終わってしまいそうです。
この事件が起きた時、私はフェイスブックにも書きましたが、宮川選手の身を挺した内部告発行為だと感じました。
そしてそれは成功し、大きな話題になりました。
しかし、それが日大アメフト部の3人のリーダーにとどまったのは、私にはちょっと残念です。
私のフェイスブックに、友人が宮川選手に対して痛烈な意見を書き込みました。
オウムの場合、実行犯は死刑になったのに、宮川選手はみんなから同情された。
その違いは何なのかは、考えてみる価値があります。
私は、内田監督のような人には強い拒否感があります。
しかし、内田さんを厳しく非難するアメフト関係者やスポーツジャーナリストには、もっと強い拒否感があります。
これも以前よくブログに書いたことですが、組織が起こした問題は組織全体の責任だと私は思っています。
誰か一人に責任を押し付けたり、「反論できる状況ではなかった」などという言い訳が、私の最も嫌いなものです。
なかには「連帯責任」を否定している人もいますが、組織で起こった不祥事は組織にいる人は誰もが無縁ではありえません。
さらに言えば、その実態を知っていたり、知りうる立場にある人もまた、無縁ではありません。
原発事故の責任が、それを許していた日本人すべてにあるように、です。
日大の荒っぽいやり方は、アメフト関係者であれば、たぶん多くの人は知っていたはずです。
あそこまで「ひどい」とか「反則是認」と思っていなかったかもしれませんが、反則行為は全て連続しています。
薄々かもしれませんが、みんな知っていたでしょう。
だからこそ、最初の頃、多くの人が、SNSで広がらなかったらこんなに大きな問題にはならなかったと言われていたわけです。
そうした風潮の中で、内田さんは自らのやった行為が、自らの「除名」にまでつながるとは思ってもいなかったでしょう。
内田さんには、自分のやっていることがそんなに大きく逸脱しているとは思っていなかった。
そんな気がしてなりません。
関東学生連盟の関係者処分には、関東学生連盟関係者が含まれていなかったことに私は失望しました。
日大アメフト部の部員たちの声明文とは全く違います。
当事者意識がまったくない。
それでは内田監督や日大関係者と全く同じです。
だから、今回の事件で、日本のアメフトやスポーツ界はあんまり変わらないだろうと思った次第です。
日大アメフト部だけが例外だったのか。
私にはそうは思えません。
内田監督の反撃はないでしょうが、そして反撃しないような状況は作られるでしょうが、どうも「特別の事件」にされてしまっているのが、気になります。
アメフトを知らない者の妄想かもしれません。
しかし、事件解決の標準モデルのスタイルのような気がして、どうもすっきりしません。
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