■節子への挽歌3903:会社時代の思い出
節子
昨日は久しぶりに会社時代の話をする必要になりました。
私が会社時代に取り組んだ仕事に興味を持ってくれた若者たちが話を聞きに湯島に来てくれたのです。
一緒に取り組んだ渕野さんも参加してくれました。
その仕事は、会社のアイデンティティを問い直すCIプロジェクトで、私は4~5年はそのプロジェクトにはまっていました。
自分で提案して、社長の了解を得て、メンバーも自分で選んでのプロジェクトでしたが、残念ながら私自身は挫折感を味わったプロジェクトで、そのおかげで人生を変えてしまったわけです。
当時、副社長からは本にしろと言われましたが、自分の中に挫折感があったこともあり、出版はしませんでした。
その後、いろいろあって、実に面白い物語が書けるのですが、あまり話すことはありませんでした。
15年ほど前に、そのプロジェクトを外部から応援してくれたパオスの中西さんに頼まれて、あるところで「回顧談」を話しました。
その時のパワーポイントを使って2時間も早口で話してしまいました。
話しているといろんなことが思い出されました。
写真などにも久しぶりに見るなつかしい顔がありました。
いまから思えば、まさにあのプロジェクトで私の世界は方向を変えてしまったわけです。
プロジェクトに巻き込んだ渕野さんの人生も、もしかしたら変えてしまったのかもしれません。
当時は深夜過ぎに帰ることもありましたが、節子にはいろいろと迷惑をかけたことでしょう。
それも会って、会社を辞めると私が言いだした時に、節子は反対しなかったのかもしれません。
私が会社を辞めて、節子もまた人生を変えてしまった。
そして、別の意味での苦労をかけてしまったかもしれません。
しかし、苦労も喜びも、コインの両面です。
たぶん私が会社を辞めたことを、節子は喜んでいたでしょう。
それに節子は、後悔や愚痴とは無縁の人でした。
いつもその時々を「ベスト」と考えていたように思います。
私も、そういうタイプですが。
久し振りに思いも込めて会社時代の話をしたせいか、なにやらちょっと気分がさっぱりしません。
過去を思い出すことは、どうも私には苦手のようです。
| 固定リンク
「妻への挽歌18」カテゴリの記事
- ■第1回リンカーンクラブ研究会報告(2021.09.06)
- ■節子への挽歌4500:東尋坊からのお餅(2019.12.28)
- ■節子への挽歌4499:歯医者さんと節子(2019.12.27)
- ■節子への挽歌4498:年末のお接待(2019.12.26)
- ■節子への挽歌4496:年末の相談つづき(2019.12.24)
コメント