■節子への挽歌3972:さびしそうな火星
節子
火星が地球に大接近しているそうで、今夜も火星が大きく輝いています。
仕事場からは見えにくいのですが、昨夜、ベッドに横になって何気なく外を見たら、火星が大きく見えました。
寂しさが襲ってきました。
私の寝室はエアコンはないので、ドアも窓も開けっぱなしで眠ることがほとんどです。
エアコンだけのせいではありません。
よほど寒い冬の日以外は、冬でもドアは開け放しています。
節子がいなくなってからの習慣です。
節子がいつでも入ってこられるように、という思いからです。
まあ節子がやってきたことはありませんが。
最初に一緒に暮らしだした滋賀の大津で見た星空、ハワイのキラウェアで見た星空、家族旅行でよく行った白樺湖での星空、夜空にはいろんな思い出がありますが、火星を意識した思い出はありません。
わが家には、猫の額ほどの小さな屋上があります。
そこで夜、節子と星を眺めたこともあります。
しかし、そこでどんな会話をしたかまったく思い出せません。
ただただ星を見ていただけかもしれません。
節子を見送った後、夜空を見上げることはほとんどなくなりました。
しかし、一人で夜、帰宅する途中で、火星や金星はよく見ました。
涙が出たことも一度ならずです。
ある時、月と火星と金星が、にこにこマークのように見えた時がありました。
それ以来、涙は出なくなりました。
あれは幻覚だったのでしょうか。
そんなはずはないのですが、そう思いたくなることもあります。
今夜の火星も、とてもさびしそうです。
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