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2018/07/10

■節子への挽歌3929:映画「隠し剣」を観ました

節子
暑い1日でした。
いささかばて気味で在宅でしたが、エアコンなしで過ごしました。
朝、畑に行き、シャワーを浴びるとエアコンなしでもまあ大丈夫なのです。
それにわが家は風がよく入るので、風がある時はそれなりに涼しいのです。
ユカは、歳を取ると感覚がおとろえ、暑さがわからなくなっているのではないかと言いますが、そうかもしれません。
しかし、自然の要請に素直に従えば、この数日は水分もよくとるようになっていますので、まあ大丈夫でしょう。

しかし今日はなんとなく気が起きてこないので、録画していた「隠し剣」という時代劇を見てしまいました。
時代劇の映画を観るのは久しぶりです。
いささか退屈でしたが、最後は涙が出てしまいました。
もう望むべくもありませんが、この映画のような恋というか、愛というか、そういう関係に出合えればと思います。
しかし、こういう関係の恋や愛は、いまの時代には私に限らず、誰も出合えなくなってきているような気もします。
さびしい時代なのは、節子がいないからだけではないのかもしれません。
だれか私に好きな人ができたら、節子はきっと喜ぶでしょう。
それはわかっているのですが、まだそれは無理のようです。

畑は、相変わらず野草や笹との闘いです。
花壇は少しずつ華やいできましたが、予算を節約したので、見栄えはもう一つです。
それにやはり土壌が悪いせいか、ヒマワリの葉っぱも何か元気がない。
まあ今年は、主導権の奪還ができればそれで満足しようと思います。

夕方になると、とても柔らかな風になってきます。
エアコンの中で過ごしていたら、この柔らかさは体験できないでしょう。
暑さがあればこそ、涼しさが快い。

「隠し剣」の主人公は、武士の世界を捨てて、自分の生き方を取り戻します。
捨てる世界があることはしあわせです。
会社を辞めた時の、あのワクワクした輝くような幸せを思い出します。
節子も、幸せそうでした。
今の私には、もう捨てる世界がない。
「隠し剣」で涙が出たのは、そのせいかもしれません。

窓から入ってくる風が、今日はとてもやさしい。
嘘みたいに平和な時間を感じます。
しかしなぜかとてもさびしい。
こんなときは、節子が恋しくなります。

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