■節子への挽歌3998:年1回のスイカ
節子
昨日、今年初めてスイカを食べました。
スイカは大好きなのですが、私は毎年1回しか食べられません。
というのも、私にとってはスイカは丸くないとだめなのです。
最近はカットされたスイカが売っていて、娘はそういうのを買ってきますが、節子は知っているように、私はそういうものは「スイカ」と認めません。
せっかくなので、食べてはしまいますが。
丸いスイカを買ってきてほしいとユカに頼んでいますが、どうせ食べられないからといって、買ってもらえません。
それでお盆だけはみんなが来るし、節子にも供えないといけない。
それに、孫にスイカは丸いのだと教えないといけないと説得して、毎年、丸いスイカを買うようにしています。
これが私の夏のメインイベントなのです。
極めて地味ですが、節子がいなくなってからの暮らしはそんなものです。
にこも話せるようになったので、今年は「おおきい!」と感動してくれました。
そして、「おさむが買ったの」と質問までしました。
持ち上げようとしても持ち上げられません。
スイカは何色かと訊いたら、「みどり」と答えました。
その目の前でスイカを真っ二つに割ったら、まっかでした。
そして半分にしたスイカにかぶりついてくれました。
これはストップがかかりましたが、それを何等分かして、みんなで食べました。
スイカはスプーンで食べるのは邪道で、やはり半円に切ってかぶりついて食べるのがいいです。
ジュンがサイコロ状に切ったりしていましたが、にこはそれには目をくれずに、半円のスイカを持ってガブッと食いつきました。
サイコロ状にしたら、スイカではなくなります。
娘たちの育て方が悪かったようです。
困ったものです。
丸くて緑で、でも中身は真っ赤。
赤いところはあまいけれど、緑の部分は硬くておいしくない。
にこは、皮をかじって、それを学んでくれました。
しかし、スイカはみんなで食べても、やはり半分以上が残りました。
私が子どもの頃は何切れも食べられましたが、いまはがんばっても2切れです。
でもまあ、丸いスイカが食べられて満足です。
またこれから1年、スイカは食べる機会はないでしょう。
スイカもどきは、きっと食べられるでしょうが。
というわけで、私に夏は終わりました。
明日からは、暑い秋です。
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