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2018/08/01

■節子への挽歌3973:バランスをとる生き方

節子
暑い毎日ですが、朝の風のさわやかさは気持ちがいいです。
昨夕、畑にはたっぷり水をやってきたので、今朝は畑には行かずに、風に身をさらしていました。
人と会うことの多い時には、できるだけ自然に身をさらす時間を持つようにしています。

バランスをとることはなかなか難しいものですが、私のように志向がかなりシンプルな動きをする人間にとっては、大事なことだと思っています。
なにしろ思い込んでしまうとどんどん深まってしまうタイプですから。
最近はかなりそれが身について、どこかで自制力が働きます。
それはもしかしたら、生命力の衰えなのかもしれませんが、引き返す思考力が生まれてきたと言えるかもしれません。

会社時代、数量を扱う仕事に埋没することがありました。
マーケット予測や需給見通しなどの仕事でした。
夜遅くまで、オフィスで一人で電卓や計算尺(当時はパソコンなどありませんでした)を使って数値計算したり、データ解析をしたりしていましたが、数字ばかり見ていると思考がとても論理的になってしまいます。
それは要素が一つ変わっただけで結論も変わってしまうという世界でした。
意識的には前提となる要素をできるだけ増やしたいと思っていても、現実には思考の縮減のためにあまり視野を広げたくないという無意識の動きが出てきます。
私は、論理というものの限界をいつも感じていましたが、その思考の世界に入ってしまうと全体が見えず、思考の飛躍がしにくくなってしまうのです。

その頃、心がけていたことがあります。
懸賞論文に取り組むことです。
毎月、1つか2つの懸賞論文の応募を見つけては、土日をその論文書きにあてたのです。
テーマはできるだけ普段あまり考えたことのないテーマを選びました。
そういうことを1~2年続けました。
小さなものもあれば、大きなものもありました。
勝率はかなり高く、それでワープロをもらったり、南米への視察旅行もできました。
「賞金稼ぎ」と言われたこともありますが、賞金をもらったこともあります。
数字中心の仕事から解放されたのを機に、懸賞論文への応募はやめましたが、刺激的な経験でした。
なにしろ白紙から情報を集めて、そこからテーマに沿ったメッセージを引きだす作業を時間を決めてやるわけですから、かなりの集中力と思考を飛躍させる訓練になりました。
ワクワクするような発見もありましたし、人との出会いもありました。

おもしろかったのは、ある懸賞論文に応募して入選したのですが、そこで知り合った募集側の事務局の人と別の懸賞論文の表彰式で会いました。
その時の商品が南米視察だったのですが、その人と一緒に行くことになったのです。
その人は実に個性的な人で、その後、付き合いも始まりました。
私よりも一回り年上のかたで、私のことを「おさむちゃん」を呼んだりして、親しくしてもらいました。
もうひとりは大学の文学の教授の女性の方でした。
岐阜の方だったので、付き合いはしばらくしてなくなりました。

論文と言っても、私が取り組んだのは、思考実験的な書き物でしかないのですが、私には世界を広げ、柔らかくする楽しい謎解きだったのです。
その後、会社を辞めてから、いろんなことに関わる上では、とても役立った経験でした。
どんなテーマも、思考して、それなりの自説を創りだせるという自信のようなものもそだてられた気がします。
小さい時から推理小説が大好きでしたので、まあその延長でもありました。

いろんな世界に関わり、生き方も固定させない。
それは若いころからこだわってきたことです。
たくさんの人と会うときは、自然ともしっかりと付き合っておかないといけません。
しかしまだ右手が不調なので作業はできませんが、今朝は起きてから30分ほど、庭を見ながら、何もせずに過ごしました。
おかげでとても元気が出てきました。
朝の無為の時間はいいものです。

実は昨夜の夢見があまり良くなかったのです、今日もいい1日になりそうです。

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