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2018/08/26

■4009:不幸と幸福はコインの裏表

節子
長谷川宏さんの「幸福とは何か」という新書を読みだしました。
まだ20ページしか読んでいませんが。
最初に出てきたのが、与謝蕪村の「夜色楼台図」と三好達治の「雪」でした。
「夜色楼台図」は、雪の降り積もった冬の夜の町並みの水墨画。
「雪」は有名な「太郎を眠らせ、太郎の屋根に雪ふりつむ。次郎を眠らせ、次郎の屋根に雪ふりつむ」という二行詩です。
著者は、そこに静かで平穏な暮らしを感じて、それが幸せの一つのあり方だと論じます。
もっとも、その本は、それとは違うもう一つの「幸福」の話を展開しているようですが、この10ページほど読んだところで、いろいろと考えてしまいました。
私が望んでいたのも、こういう幸せだったのではないか。
しかし今はその反対の幸せ感になっていることに気づかされて、自分ながらに驚いてしまったのです。

人生には嫌なこともあればうれしいこともある。
むしろトラブルや悲しさがあって、幸せがある。
不幸と幸福はコインの裏表。
そんなことを、この挽歌でも書いた気がします。
そのどこかに「強がり」もあるのですが、太郎次郎の幸せを望みようもない今、いろんなことに悲しみ喜び怒り、時に胃を痛くする生き方を素直に受け入れる生き方が身についてきました。
節子がいたら、それはできなかったかもしれません。
幸せの基準もまた全く違っていたはずです。

今の私は「幸せ」なのかどうか。
こう考えていくと、「幸せ」という概念が、いかに曖昧なものであるかがわかります。
すべての言語の意味を一度、それこそ脱構築していくことが必要なのかもしれません。
つまり、すべての価値言語は、結局は同じことを違った視点から言っているだけの話です。
その次元から抜け出れば、世界は全く違って見えてくるでしょう。

彼岸と此岸も、もしかしたら同じものかもしれません。
その次元から飛び出した時、どんな世界がそこにあるのか。
死もまた、楽しみな話です。

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