■かなりハードなカフェサロン「近代国家幻想を考える」報告
台風で一週間伸びましたが、湯島初の「かなりハードなカフェサロン」を開催しました。
テーマは、「近代国家幻想を考える」。
話題提供者は柴崎明さん。
参加者は、いずれも一家言ある難しそうな人たち6人と平均人の私の7人。
柴崎さんは、トランクいっぱいの書籍を持参しました。
それで「ハードカフェ」の雰囲気は整いました。
柴崎さんの話は経済人類学のポランニーと古事記の神話から始まりました。
そして、フロイト、フーコー、ラカンなどの話を経由して、国家幻想に関する話へと広がり、近代国家を超えるものへの問題提起で終わりました。
間奏曲として、柴崎さんが地元で調べた地域の神様の話はとても面白かったですが、それと国家幻想とは深くつながっているような気がします。
「幻想」は、与えられた幻想と生まれてきた幻想があります。
地域の神様は、そこで住んでいる人たちの生活の中から生まれてきた共同幻想の象徴であり、そこからコミュニティやアソシエーションが育っていきます。
一方、近代国家は、そうした幻想を上手く利用しながら、もっと強力な幻想を創りだし、それをそこで住んでいる人たちに与えていきます。
草の根的に生まれ育った地域社会の幻想は、そうした大きな幻想に絡め取られ、地域の神様は国家の神様や宗教教団の神様に敗退していき、従属させられていく。
それが近代の大きな流れだったような気がします。
さらに、2つの神が両立しないように、国家体制は一元化されていく。
それを見事に達成したのが、明治政府かもしれません。
こうなると、ここで先の「宗教サロン」ともつながっていく。
そんな気がします。
あんまりサロンの要約報告にはなっていないような気がします。
映像記録をユーチュブでアップしますので、関心のある方はそれをご覧ください。
ちなみに、この柴崎サロンシリーズは不定期に開催します。
なにしろ柴崎さんの頭の中にある知識と論考は、一度くらいでは引きだせませんので。
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