■パリは燃えていくのか
パリが燃えています、いや、これからかもしれませんが。
50年前を思い出します。
1968年は、私が人生を変えた1年前です。
1960年代は大きな歴史の岐路だったような気がしますが、それが象徴的に表れたのが、いわゆる「68年革命」です。
対抗文化が元気だったその時代を、20代でありながら逸脱もせずに時代の流れに沿って生きた私としては、いささかの悔いもありますが、いろんな意味で影響を受けたことは間違いありません。
対抗文化讃歌とも言われたチャールズ・ライクの「緑色革命」は、私の生き方に指針をあたえてくれた1冊です。
ちなみに、映画「パリは燃えているか」は、1944年のパリの話です。
その24年後に、再びパリは燃え、そして今またパリは燃えています。
しかし、その燃え方は、あまりに違います。
1968年に比べれば、インターネットの発達で、いまのほうが世界同時に燃え出してもおかしくありません。
しかし、1968年とは大違いで、各地での若者の炎はつながらない。
一番燃えてもおかしくないはずの日本では、燃えようともしません。
たぶんどこかで何かが変わっているのでしょう。
アラブの春とかいろいろありましたが、結局、ネットは「燃えるのを防ぐ」手段になってきているのかもしれません。
68年革命から50年目にして起こったパリの炎のゆくえには関心があります。
日本でお国会議事堂前でのデモは盛んです。
しかし、国会に向かって叫ぶのは、向きが違っているのではないかと私には思えます。
野党もまた、国会の中でいくら騒いでもあまり効果は期待できないどころか、パワダウンにしかならない気もします。
燃える材料は、国会にはない。
野党は国民にこそ呼びかけてほしいです。
どうして野党議員は、国民に呼びかけないのか。
たぶんこれまでの政治の枠組みの中でしか考えていないからでしょう。
パリは燃えるのに、なぜ日本は燃えないのか。
テレビを見ながら、そんなことを考えています。
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