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2019/02/17

■カフェサロン「留学生の目からの来日前の日本、来日後の日本」の報告

留学生支援企業協力推進協会の太田さんにお願いして「留学生は日本をどう感じているだろうか」というサロンを開催しました。
最初に、太田さんがなぜ留学生支援に取り組んだかという話をされた後、韓国の温ビチャンさんとスリランカのJ.ラッセルさんからお話をお聞きしました。
関心のある人が多いようで、12人の参加者がありました。

留学生のふたりはいずれも、日本に来て、日本が以前より好きになったようですし、日本での留学生活にはあまり不満はないようでした。
ただ、来日前と来日後の印象は大きく変わったようです。

温さんは、学校教育の中で、日本のイメージをつくっていましたので、日本にはあまりいい感じを持っていなかったのですが、日本に来てイメージが変わったといいます。
特に感心したのは、日本では世界中の書物が翻訳されていて図書館でそれが読めるということだったようです。
そこに日本の強さの理由とこれからの可能性を感じたといいます。
これは意外と日本人は認識していないことかもしれません。

ラッセルさんが日本に来たいと思った理由は2つあったそうです。
小さなころから父親が日本をほめていたこととテレビの「おしん」の影響でした。
そこで日本への留学を決めたのですが、来日して、「おしん」の日本との違いに驚いたそうです。
「おしん」の世界はなくなっていましたが、今の日本も生活しやすく、別の意味での日本の良さも実感してもらっているようです。

ふたりとも来日して、日本がますます好きになったそうです。
参加者から、不満はないのかと何回か質問がでましたが、2人とも不満はないといいます。
日本の批判をすることへの遠慮があったのかもしれませんが、基本的には日本のファンになったようです。

ただ、ラッセルさんは今年卒業して日本で就職しますが、昨年の就職活動ではちょっと苦労したようで、その過程でちょっと違った日本も感じているようです。
来年日本で就職予定の温さんがどう感ずるかは興味深いです。

おふたりの話を聞いた後、質疑中心に自由に話し合いました。
家族関係の話、学校教育の話、経済的豊かさと生活の豊かさの話、便利さの話、政治の話…。

韓国は儒教の国であり、スリランカは仏教の国です。
いずれも「家族」を大切にしている国です。
そうした視点からは、どうも日本の「家族」のイメージにはちょっと違和感があるそうです。
スリランカでは、親は子どもの生活への関心が高いようですが、日本の場合、親は子どもの生活にあまり関心がないのではないかとラッセルさんは感じているようです。
コミュニケーションの問題もでました。
ラッセルさんは、日本には自動販売機が多いが、あれも人とのコミュニケーションの機会を奪っているという話をしました。
買い物は、お金の世界と人のつながりを育てる世界をつなげていく場ですが、ラッセルさんの指摘はとても大切な視点を気づかせてくれました。
私はもう長いこと、自動販売機は利用していませんが、コミュニケーションの視点で考えたことはありませんでした。

温さんは韓国の現代の話もしました。
日本人はあまりに現代史に無関心ではないかという指摘とも受け取れます。
温さんは、政治学を専攻されていますので、地政学的な話もされました。
この話は、できれば改めて温さんに頼んでサロンをしてもらいたいと思っています。

プレゼンテーションの仕方や内容も、国柄を感じさせました。
参加者の反応も、日本の実相を感じさせて興味深かったです。

お2人の話を聞いて、私は留学生に見える日本の姿と実際の日本の姿のギャップを感じました。
日本の表層だけではなく、便利さや豊かさや安全さの裏にあるさまざまな問題の現場にも触れる機会を留学生には持ってほしいと思いました。
留学生は、基本的には、学校と住まいとアルバイト職場を通して、日本と触れていますが、概して恵まれた環境で日本と接しています。
留学生ではなく、働きに来ている外国の人たちの話も聞きたくなりました。
どなたかそういう人を紹介してくれないでしょうか。

お2人は、サロンの場ではまだ十分に本音が出せなかったかもしれません。
終了後、有志の人たちと居酒屋で話し合ったそうです。
私は参加できなかったのですが、そこでどんな話が出たか、興味があります。
どなたかよかったら、さしさわりのない範囲で、教えてください。
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