■節子への挽歌4122:節子の手作りひな人形
節子
玄関に、節子の手作りのお雛様が飾ってあります。
娘たちのためのお雛様は、わが家はすべて節子の手作りです。
したがって五段飾りなどはなく、いずれも2体のお内裏様だけです。
たぶん今は最初に作ったものが置かれていますが、だんだんと壊れてきてしまい、ガラスケースに入った一番立派そうなものは、今年、首が取れてしまいました。
手入れ不足です。
玄関に飾られているのは、節子の作った木目込み人形ですが、これも少しずつ悼んできています。
後ろに置く屏風は今は使っていません。
孫は、その人形を見て、最初は怖いといっていました。
節子が作った人形に限らず、どこで見ても、ひな人形は怖いようです。
その気持ちはわからないわけではありません。
人形には、私も、どこかに怖さがあります。
節子は、手作りが好きでした。
経済的な問題もあったのかもしれませんが、わが家にはそうした手作り物が多いのです。
しかしそうしたものもだんだんなくなってしまっています。
節子の名残は、こうして少しずつ消えていく。
まあ、それは悪いことでもないでしょう。
昨日は孫がわが家に来て、その雛人形と写真を撮っていました。
その写真を通して、節子は孫の代には生き続けるでしょう。
私はどうも忘れられそうですが。
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