■節子への挽歌4139:湯島の椅子
節子
湯島のオフィスの椅子が壊れだしています。
もう30年も使っていますから、当然のことなのです、この椅子は私たちには思い出の多い椅子であり、私はとても気に入っています。
座るととてもホッとする感じなのです。
すわり心地がいいので、すっかり長居してしまったといってくれた人も何人かいます。
しかし、その椅子も布地が色あせ、一部の椅子には穴が開き、観た感じも古くなってしまいました。
しかし10脚を買い換えようとすると50万円ほどかかるので、買いかけられずにいました。
昨年、湯島のサロンに参加している友人から、具合の悪いエアコンを買い換える費用をきふしたいという申し出がありました。
エアコンの具合は治ったので、椅子の話をしました。
そうしたら、では椅子を寄付しようということになり、2人で椅子を探し始めました。
ところが、今使っている椅子と同じタイプのものが見つかりません。
ようやく見つけたら1脚7万円近くします。
消費税や送料を含めると80万円前後にはなるでしょう。
あまりにも高額なので、あんまり貯金もない彼女も負担しかねますし、負担してもらうのも気が引けます。
私も一部を負担する必要がありそうです。
さてどうするか。
それで今日、湯島で相談することにしました。
いまの椅子とはデザインが違いますが、まあ許容範囲のデザインの椅子が中古で1万円強であります。
それだと全部で15万円ほどなので、友人もひとりで負担できるといいます。
しかし、その一方で、彼女がつぶやいたのです。
現在の椅子は節子さんも気に入っていたのではないか、やはりできるだけこの椅子に似たものを選べないか。
彼女は、節子のことも知っている人なのです。
さてさて悩ましい問題です。
湯島のオフィスをいつまで継続していくかにも関わっていますが、そのことも今、私の中では揺らいでいます。
もし一新するのであれば、平成のうちに買い換えたいと思いますが、湯島サロンの仲間に声をかけたら、基金は多分集まるでしょう。
しかし、それは無意識の強制になるような気もします。
お布施は呼びかけるものではなく、自然に行われるものだと思っています。
この問題は、私の生き方の基本にも関わっているような気がして、もう少し考えてみようと思います。
節子がいたら、どういうでしょうか。
| 固定リンク
「妻への挽歌18」カテゴリの記事
- ■第1回リンカーンクラブ研究会報告(2021.09.06)
- ■節子への挽歌4500:東尋坊からのお餅(2019.12.28)
- ■節子への挽歌4499:歯医者さんと節子(2019.12.27)
- ■節子への挽歌4498:年末のお接待(2019.12.26)
- ■節子への挽歌4496:年末の相談つづき(2019.12.24)
コメント