■水俣病を知らない人も増えてきているのでしょうか
NHKテレビの100分de名著で「苦海浄土」が取り上げられていたようですが、この番組はあまり見ていないので気がつきませんでした。
「苦海浄土」は50年以上前に読んでいますが、きちんと読めたのは最初の1冊だけです。
その番組がベースになって、NHK出版から「悲しみのなかの真実」という本が出版されていました。
若松英輔さんの著作です。
図書館で見つけて借りてきたのですが、読み出したらすぐに引きずり込まれてしまいました。
そしてぜひ多くの人に読んでほしいと、強く思いました。
「苦海浄土」を読むのは大変ですが、この本はとても読みやすく、静かに読み続けられます。
それがいいのかどうか迷いますが、自分でも考えながら読めます。
実はここまでのことを書いたのは、先月です。
アップする段階になって、ふと思いました。
水俣病の話は、いま、どれだけの人がどのくらい知っているのかと。
私は比較的早く水俣病のことを知り、書籍もかなり読んできました。
水俣にも行く機会があり、本書にも出てくる杉本栄子さんにもお会いしました。
まだお会いしたことはありませんが、緒方正人さんの本も読ませてもらっています。
そうしたことがあるので、この本のメッセージが素直に入ってきたのかもしれないと思ったのです。
そして、ふと不安に思ったのは、水俣病のことをいまいったいどれだけの人が知っているのだろうかということです。
あの福島原発事故でさえ、いまの状況です。
3.11関連の報道をみていて、なぜか水俣のことを思い出してばかりいました。
それでもやはり、この本は多くの人に読んでほしいと思い直しました。
まだ読まれていない方がいたら、ぜひお薦めです。
余計なお世話ですみません。
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