■湯島サロン「永世非武装中立国コスタリカ~今日を築いた方々を訪ねて」のお誘い(2019年7月31日)
湯島では前にもコスタリカを取り上げたサロンを開催しました.
前回は産業の新しい動きに焦点を当てましたが、今回は「軍隊なき国家」に焦点を当て、昨年、コスタリカを訪問した折原さんにお話をしてもらいます。
折原さんは昨年、コスタリカを訪問し、その国情を直接見聞しながら、現在のコスタリカを作り上げてきたひとたちと意見交換をしてきました。
さらに、その時インタビューしたロベルト・サモラ弁護士を、今年6月に日本に招いて、各地での講演会や交流会を行いましたが、それにも同行して、サモラさんとの交流を深めています。
サモラさんはご存知の方も少なくないと思いますが、大学院生の時に、アメリカが始めたイラク戦争を支持することは憲法違反だと訴訟を起こし、勝訴した人です。
日本でも反対運動は起こりましたが、残念ながらイラクへの派兵は食い止められず、そこから安保法制へと動き出しました。
国連での彼のスピーチは日本でも話題になりました。
もう15年ほど前の話ですが、私もブログで紹介させてもらいました。
http://cws-osamu.cocolog-nifty.com/cws_private/2005/03/post_2.html
サロンでは、最初にドキュメンタリー映画『軍隊をすてた国』(短縮版・15分)をみんなで観てもらい、それから折原さんに報告してもらいます。
サモラさんと多くの時間を過ごした折原さんから、どんな話が聞けるかとても楽しみです。
後半はいつものように話し合いです。
折原さんからのメッセージを最後に書いておきますのでお読みください。
また、折原さんが参加したコスタリカ視察の報告書『軍隊を捨て 平和と民主主義を選んだ国』(B5版フルカラー104ページ)も出版されています。
あらかじめ読んでおきたい方は折原さんに連絡すれば、1000円と郵送料(185円)で、入手できます。
湯島にも何部かありますので、湯島に来る機会があればおわけできます。
当日も折原さんに持ってきてもらおうと思いますので、ご希望の方はあらかじめご連絡ください。
いつもと開催時間が違いますのでご注意ください。
立場を超えて、多くの人に参加していただきたいサロンです。
そして、私たちの政治の常識を考え直す契機にしてほしいと思います。
〇日時:2019年8月31日(土曜日)午後4時~6時半
〇場所:湯島コンセプトワークショップ
http://cws.c.ooco.jp/cws-map.pdf
〇テーマ:「永世非武装中立国コスタリカ~今日を築いた方々を訪ねて」
〇話題提供者:折原利男さん(文筆家)
〇会費:500円
〇参加申込先:qzy00757@nifty.com(佐藤)
〔折原さんからのメッセージ〕
2018年8月21日(火)から29日(水)までの9日間、中米のコスタリカを訪問しました。人口は491万人ほどで、面積は九州と四国を合わせたほどの小国です。しかし、イギリスのシンクタンク、ニューエコノミクス財団による2016年度「地球幸福度指数(HPI)」ランキングで140ヶ国中、第1位(3年連続)(日本は58位)。国際ジャーナリスト組織「国境なき記者団」による2018年の「世界の報道の自由度ランキング」では、10位(日本は67位))。医療は無料。電力は2018年現在、99.5%を再生可能エネルギーの水力・地熱・風力でまかなっています。
そのようなコスタリカは1949年に憲法で軍隊を廃止し、1983年に世界で初めて永世非武装中立国となりました。以来、積極的平和国として活躍し、1987年には中米紛争の解決に尽力したアリアス大統領がノーベル平和賞を受けました。2017年に国連本部で採択された核兵器禁止条約の提案国、議長国もコスタリカでした(その年のノーベル平和賞は、その採択に尽力した非政府組織「核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)」に与えられました)。
そのようなコスタリカの歴史と、現在を築いた人々を直接訪ねて学び、今後につなげたい、ということが訪問の主な目的でした。
その時インタビューしたロベルト・サモラ弁護士を、今度は6月8日から14日まで日本に招き、東京、名古屋、山口、長崎と講演、交流を重ね、最後は東京で国会内の集会を開きました。
2003年3月、米国主導の有志連合がイラク攻撃をしかけた時、そのときのコスタリカ大統領はそれを支持しました。それを知った、当時コスタリカ大学法学部3年だったロベルト・サモラさん(今回のインタビュー時は37歳)が、永世非武装中立国であるコスタリカの大統領が他国の戦争を支持するのは憲法違反ではないかとして、憲法問題を扱う最高裁判所第四法廷(憲法法廷)に提訴しました。1年半後の2004年10月、最高裁はイラク侵攻支援がコスタリカ憲法と平和的伝統に反するとの判決を下し、アメリカの有志連合リストからコスタリカを削除させ、非武装中立を守りました。
今回は、最初にドキュメンタリー映画『軍隊を捨てた国』の短縮版(15分)を観ていただきます。その後で、コスタリカ訪問とサモラさんとの交流を中心にしてお話します。
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