■節子への挽歌4328:「辛い夜」からの解放
節子
最近はどうも睡眠障害で、朝までぐっすりと眠れたことがありません。
昨日も3時過ぎに目が覚めてしまいました。
それで、読みかけたまま、枕元に置いていた「人類の起源、宗教の誕生」という新書を読んでしまいました。
そこにこんな文章が出てきました。
昔、確かに人間はもっと長く眠ってはいましたが、夜の間に何度か起きて、話をしながら時間を送っていました。ところが、今は一人で朝まで熟睡することが安眠であると思いこまされています。そして、安眠に対して非常に過敏になり、プライバシーを非常に大事にするといった傾向になっていますが、ひょっとしたら元はそうではなかったかもしれません。
人類学者の山極寿一さんの文章です。
そこでこれまでの呪縛から解放されました。
夜中に目が覚めるのは、睡眠障害などではなく、自然のことなのだと気づいたのです。
節子もよく知っているように、私は決められたルールに無条件で従うという生き方には否定的ですし、いわゆる「常識」にも「なぜ」を問いかけるような生き方をしてきています。
しかし、睡眠に関しては、お天道様に合わせて生命体は休むものという考えを無批判に受け入れていました。
ですから、夜は生命体は寝ているという意識に呪縛されていたわけです。
それで真夜中に目が覚めると、「辛い夜」を過ごしていたのです。
しかし、夜中に目が覚めるのは、自然なのだと思えば、意識は全く変わるでしょう。
目が覚めたら、起きればいいだけの話ですから。
そして、結局、この本を最後まで読んでしまいました。
ちなみに本書は山極さんと宗教学者の小原克博さんとの対談ですが、おふたりの発言には気づかされることがたくさんありました。
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