■最近のテレビ報道に思うこと
最近のテレビ報道に関して、フェイスブックに2度ほど意見をアップしましたが、いろんな人から意見がありました。
2回にわたり書き込んだことの要旨をここにも書いておきます。
〔2019年8月18日〕
この数日話題になっている「あおり運転」の加害者が逮捕されました。
その逮捕の瞬間をテレビでしつこく放映されていました。
私には非常に不快な画面でした。
加害者が不快だったのではありません。
撮影をやめてほしいという警察の指示を無視して撮影し、報道するテレビ関係者が不快でした。
私の感覚では、加害者の行動を正当化する姿勢でしたから。
加害者もうまくそれを利用しているように思いました。
あおり運転をなくす方向で最近のマスコミが動いているとはとても思えません。
たぶんあおり運転はさらに「進化」するでしょう。
ドライブレコーダーも売れて、経済成長に寄与するでしょう。
警察も行政もあおり運転に限らず、飲酒運転も含めて、真剣に取り組んでいるとは思えません。
これまでも書いていますが、自動車運転免許の管理をすればいいだけの話です。
そして自動車の台数を減らせばいいだけの話です。
財務省と経産省が、そんなことを許しはしないでしょうが。
経済成長を基準にした発想から、もう抜け出したいです。
利便性や快適性も、経済視点ではなく生活視点で考えていきたいものです。
人間にとって、「利便性」とか「快適性」とは何かを考えなしたいです。
最近は新聞を読まなくなってきていますが(見てはいます)、テレビの報道番組も見るほどに気分が悪くなり、見なくなってきています。
新聞もテレビも、この半年、急速に変質しているように思います。
私の偏見だといいのですが。
〔2019年8月19日〕
しつこいですが、今日もまだあのあおり運転加害者逮捕の瞬間が繰り返し流されています。
たとえば、いまやっていた「ひるおび」では司会者が「不愉快な画面」と言いながらも繰り返し流しています。
不愉快な映像をなんで繰り返し流すのか。
その背景には、一時期、やはり繰り返しテレビで流されたコンビニ店員などが悪ふざけした行為を撮影してネットに流す「いたずら映像」と同質です。
あれも増長させたのはテレデだと思いますが。
こういう番組のディレクターや司会者やコメンテーターは、ああいう映像をネットで流す若者とどこが違うのか、とつい考えてしまいます。
同じ仲間です。
そもそも不快な映像をテレビで流さないでほしいですが(流すべき価値があるものは別です)、それよりも、この映像を「かっこいい」と受け取る人もいるでしょう。
かつて逮捕されると箔がつくということが言われたこともありますが、要はこの画面はそうした人たちを刺激し、さらにエスカレートさせることになるでしょう。
今回の加害者はそれを意識して、行動していたように思います。
少なくとも加害者は全国ベースでの「有名人」になりましたし、彼はこの事件をたぶん活用していくでしょう。
いまの社会の風潮を助長しているテレビ関係者は、テレビはそれとは逆の可能性を持っていることを知ってほしいです。
まともな政治記者がいなかったと言われているように、まともなテレビディレクターはいないのでしょうか。
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