■病院の待合室は実に面白い
前の記事で、病院のことを書きましたが、その時の待合室での体験です。
病院の待合室は実に面白いです。
中年世代の夫婦が親の付き添いで来ていました。
私の後ろでよく話していました。
仲の良い夫婦なのでしょう。
職場の話のようです。
女性は、立場のある人の考えや姿勢を気にしていましたが、男性は「偉くなる人は信頼できない」と言い切りました。
この夫婦はいつか破綻するかもしれません。
スタッフの方が、時々、待合室に出てきて、患者の方と問診票の内容を確認することがあります。
たとえば、こんなやり取り。
「食事ではどんなものを食べていますか?」
「いいものを食べています」
とても感心しました。
実にいい答えです。
眠れないので心配で病院に来たという高齢の女性。
9時に寝るそうですが、2時半に目が覚めてしまう。
そこからなかなか眠れなくて、3時半には起きてしまう。
5時には朝食、6時にはボランティア活動で家を出るそうです。
昼間はまったく眠くないと言いますが、朝早く目が覚めるので、病院に来たそうです。
受け答えしていた病院のスタッフは、6時間近く寝ているので大丈夫ですよと言っていましたが、本人は不安だそうです。
ちなみに、前回は耳のところにちょっとできものができたので耳鼻科に来たが、先生から心配ないですよと言われたと言っていました。
来週はまた別の科に行って、先週は不眠を訴えたが、大丈夫だと言われたと言っている様子が想像できました。
それにしても、朝6時からの「ボランティア」活動はなんだろうかと気になりましたが、スタッフの方は質問しませんでした。
私なら訊いたのですが。
病院では呼び出しなどは番号で呼ばれます。
しかし、番号で読んでも反応しない人が多く、「失礼ですがお名前で呼ばせてもらいます。〇〇さん」と呼ぶと「はい」と手を挙げる人が多い。
幸いにまだ多くの人は番号で呼ばれるのに慣れていない。
それはいいとして、「失礼ですがお名前で呼ばせてもらいます」というのに違和感を持ちました。個人の名前は「個人情報」に属するからですが、番号で呼ぶ方がよほど「失礼」と思いますが。
それにしても、あれだけ大勢の人が次々とバスでやってきたのに、実に見事に流れに乗って、よどみなく「処理」されていく様子は感動的でした。
まもなく「社会」全体も、こういう感じになるのかなあとちょっと思いました。
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