■湯島サロン「生活を豊かにする片づけ術:探し物がないことが一番!」報告
家事セラピストで整理収納アドバイザーの石田ユキさんのサロンは、参加者それぞれと対話したいという石田さんの意向で、10人限定のサロンにさせてもらいました。
案内にも書きましたが、石田さんは、「片づけ」の大切さを「生き方」につなげて考えています。これまで出合った事例も紹介しながら、そんな話をとても分かりやすくお話をしてくださいました。
最初に、片づけに関するチェックリストによる簡単な自己診断がありました。
そこで「片づけ」と「捨てる」とは違うことがやんわりと伝えられ、大切なのは「分ける」ことだと気づかせてくれました。
分けるためには、そのものの持っている「役割」を考えることが大切ですし、さらにそれは「生き方」にもつながってきます。
サロンは、石田さんが参加者に問いかけながら進められました。
たとえば、いろいろなキッチン道具が一目瞭然とわかり、すぐ取りやすい形で壁面にかけられているキッチンと、道具はほとんどが収納されているキッチンの写真をしめして、どちらが好きかと問われました。
そこで、片づけと使いやすさとの関係も示唆してくれました。
人は生きているうえで、たくさんの物を持つようになります。
大切なのは、持ち物のクセを自分の人生とつなげながら考えていくこと。
物は、物としてあるわけではなく、自分の生活とのつながりの中であるわけですから、片づけはその人の生き方につながっているわけです。
ですから、片づけは人生の棚卸し、暮らしの在庫確認だと石田さんは言います。
それをしっかりしていけば、楽しく安全に暮らせるようになり、そうした家がまた、楽しくて安全な暮らしを生み出していく、というわけです。
そうした循環を生み出していくためにも、片づけは大事です。
物が生活とつながっているのであれば、人生の節目ごとに持ち物を見直し、物との関係を変えていくことも必要です。
つまり、物との関係のルールや物を片づけるルールも大切です。
ルールは人によって違うでしょうが、基本的なルールは知っておくほうがいいと石田さんは言います
片づけのルールや方法はいろいろとあるでしょう。
物に住所をるける方式も話題になりましたし、色分けや収納方法も話題になりました。
しかし一番大切なのは、「分けること」、そしてそのための「ルール」。
今回、石田さんが強調したのは、「いつも使うもの」と「たまに使うもの」「念のための置いておくもの」「使わないもの」を分けることだということでした。
もう使わないけれど捨てるに捨てられないものをどうするかについてもいろいろとアドバイスがありました。
たとえば、和服のように自分が納得できない安さでしか売れないものは、売らずに寄付をするとかその新しい活かし方を考えることも有効かもしれません。
「売り買い」と「分け合う」の意味を考えさせられる話です。
そんな話し合いもありました。
片付いた暮らしは、いろんなメリットも生み出します。
探し物が少なくなり時間が生まれてくる。
無駄なものを買うことがなくなり経済的にも節約でき、空間も生まれてくる。
さらに心のゆとりと安心感を生み出す精神的効果もある、と石田さんは言います。
片づけというと、捨てることとつなげがちですが、私自身は片づけとは活かすことと考えていますし、散らかっているように見える片づけ方もあると思っています。
要は快適に生きられる物との関係づくりが「片づけ」ではないかと、改めて思いました。
つまり、「片づけ」は、物の価値を引き出すことで、捨てることでは枚葉に思いました。
石田さんがこれまでの体験から得てきたさまざまなノウハウの片りんもちょっと垣間見えましたが、石田さんは整理収納アドバイザーとして講演やワークショップ、実際に住まいを訪問して片づけ作業をやるお仕事もされていますので、もっと学びたい方や片づけに困っている方は、石田さんにお相談ください。
私に連絡をくださればいつでもご紹介します。
いろんなことを気づかせてくれる実践的なサロンでした。
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