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2020/02/20

■節子への挽歌4531:大宰府の記憶

節子

昨夜は早く寝たので、体調も回復しました。
今朝は高血圧も気にならなくなりました。

昨日、お菓子を2つもらいました。
ひとつは太宰府のお土産、もう一つは新川の梅花亭の大福です。
いずれに老舗の銘菓です。

太宰府のお菓子は「御門の華」、太宰府天満宮の梅を漬けた紫蘇と橘の実をつかったお菓子です。
久しぶりにいただきました。
以前、大宰府に行ったときにいただいたことがあります。

大宰府は、もう10年ほど行っていないのですが、太宰府にお住いの知人が先週、上京したのですが、会えなかったので、友人に託したのを昨日、受け取ったのです。
太宰府は、最初に歩いた時に不思議な既視感におそわれたところです。

これまで2回ほど、そうした感覚に襲われたことがあります。
1回は、高校の修学旅行で奈良の薬師寺に行ったときです。

薬師三尊を見ている時、突然、何やら喧騒を感じたのです。
平城京の人びとのざわめきのようでした。
それですっかり薬師如来が好きになってしまいました。
しかし、その後、何回か薬師寺には行っていますが、一度もそうしたことは起こらず、むしろつめたい無機質さを感じ、次第に薬師寺が退屈になってきました。
5年ほど前に行ったときには、薬師寺の西塔も復元されていたのに、とても小さく感じました。
説明してくれた僧侶も、とてもいやしく感じました。

2回目は、25年ほど前だったと思いますが、太宰府政庁跡を歩いていたら、突如、タイムスリップしたような既視感におそわれたのです。
それで、ここにむかし住んでいたと確信したのです。
最後に行ったのは、彼岸に行った節子と話をするためでしたので、10年ほど前でしょうか。

その時も、いつものように観世音寺に立ち寄りました。
観世音寺は、いまは寺院自体のほぼすべては消失していますが、数体の仏像が講堂に集められています。
その仏像がひしめく空間に一人で座っていると、まさにタイムスリップ、というよりも、スペーススリップしたような不思議な感覚になります。
運がよければ、彼ら仏たちとも話ができます。

太宰府にはそういう思い出があります。
九州にツアーで家族旅行した時に、なぜか台風か何かで大宰府には行けなかった記憶もあります。
太宰府のお菓子を節子に供えながら、いろいろと思いだしました。

 

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