■茶色の朝サロン(2020年1月)の報告
今年初のBMSサロン(茶色の朝シリーズのサロン)を1月31日に開催しました。
参加者の人数よりも継続が大切だと考えて、今年からできるだけ毎月開催していくことにしました。
ところが、予想に反して、参加者が10人を超えました。
出入り自由の3時間だったのもよかったかもしれませんが、半分の人は3時間フルに話していました。
今回は特にテーマを決めずに、最近気になることを話し合うスタイルでした。
あまり「政治」を意識しないのが、このサロンのスタイルなので、話題は最近流行の新型コロナウイルスからゴーン事件といろいろでしたが、たまたま今回はひきこもり問題に取り組んでいる方が2人参加していましたので、その話もかなり盛り上がりました。
コミュニケーションの問題もでましたが、最後のころは、学校や教育問題で盛り上がりました。
政治の基本は「子育て」や「学校教育」だなと私は改めて感じました。
そもそも学校は「国民」を育てる仕組みですから、政治の一丁目一番地と言ってもいいですが、そういう意識はあまり多くはありません。
そう言えば、湯島のサロンも最近は「学校教育」を取り上げていませんが、春以降にぜひ取り上げたいと思います。
どなたか話してくれる人がいたらお願いします。
ところで今回は、10代の女性が参加してくれました。
こんなに議論しあう場はあまり経験していないようですが、それなりに楽しんでくれました(たぶん)。
帰りに途中から参加した人から、ところで今日はどんな政治の問題が出ましたか、と訊かれました。
私の感覚では、すべてが「政治」につながる話なのですが、やはりまだ「政治」と「生活」は同じものだという感覚は少ないのかもしれません。
昨年出版された山口二郎さんの「民主主義は終わるか」(岩波新書)に、民主主義を終わらせないために大切なこととして、「実際に他人と声に出して議論することの重要性」があげられていました。
「他人と顔を向き合わせながら話をすれば、人間は感情を抑え、儀礼を持って議論することができるはずである」とも書かれていましたが、昨日のかなり激しいやり取りをみていて、「人間は感情を解放してでも、礼儀を持って議論することができる」こと、そしてそれがとても大切なことを改めて実感しました。
湯島のサロンは、本当にみんな勝手に自己主張をします。
それもみんな立場が違うので、気づかせられることが多いです。
なお、このサロンの契機になった「茶色の朝」ですが、20年前にフランスで出版されて話題になった反ファシズムの寓話です。
「茶色のペット以外は飼ってはいけない」という法律ができたことから物語は始まります。みんな、おかしいと思いながらも、いつの間にか世界は茶色で埋め尽くされていく。そんな話です。
「茶色の朝」の全文は、次のサイトからダウンロードできます。
http://www.tunnel-company.com/data/matinbrun.pdf
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