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2020/02/15

■湯島サロン「人はどうして仕事をするのだろうか アーレントからのヒント」のお誘い

今回は「人はどうして仕事をするのだろうか」という問いを、社会との関係において、考えてみようというサロンです。
というと、何やら難しそうだと思うかもしれませんが、たぶん極めて具体的、実践的なわかりやすいサロンになるだろうと思います。
というのは、問題提起する林裕也さん(デザイナー)が、そうした問いに行き当たったきっかけと答えを見つけた経緯を具体的に話してくれるからです。
その答えに導いてくれたのが、ハンナ・アーレントの本なのです。
ここでの「仕事」は広い意味での人間の活動と受け止めてください。

ハンナ・アーレントは、全体主義を生みだす大衆社会の分析で知られる思想家です。
彼女は、人間の活動的生活を労働、仕事、活動の3つに分けています。
この3つの違いは、なかなかわかりにくいのですが、おおざっぱに言えば、「労働」とは生命維持のための活動、「仕事」とは価値あるものを創り出す活動、「活動」とは他者に働きかける活動です。

林さんは、デザイン関係の仕事のほかに、ボランティア、茶の湯のアートプロジェクト、まちづくりなど、いろんな活動に取り組んできています。
しかし、そうした活動の中で、「なんの意味があるのか、面白いだけでいいのか」と言うようなことを時々考えてしまっていたそうですが、アーレントの言う「〈世界〉のための〈活動〉」と言う考え方を知ってからは、そうした迷いがかなり吹っ切れたそうです。
そして、自分のささやかな活動が、アーレントの言う「複数性」(画一化へのささやかな抵抗)にもつながっていると思えるようになったそうです。

ここで林さんが言う「複数性」というのもアーレントにとってとても重要な概念です。
「複数性」は、民主政治を考える上での基礎概念のひとつで、湯島でやっているリンカーンクラブ研究会でも2月に議論する予定の「合意形成」にもつながるテーマですが、日本文化で重要な役割を持っている「間」にも近い概念です。

林さんは最初に話をした後、参加者に問いかけをしてくれると言っています。
その問いかけに応じるかたちで、「人はどうして仕事をするのだろうか」という切り口から、いまの社会の問題やそこでの生き方をそれぞれで考えていければと思っています。

アーレントを学ぶ勉強会サロンではなく、アーレントのメッセージを受けて、自分の生き方をちょっと立ち止まって考えるサロンです。
「仕事はしていない」という人もぜひ参加してください。
生きている以上、どんな人も必ず仕事をしているはずですから。
それにアーレントの考えをちょっと知ることだけでも、必ず生きる上でのヒントが得られるはずですし。

〇日時:2020年2月29日(土曜日)午後2時~4時
〇場所:湯島コンセプトワークショップ
http://cws.c.ooco.jp/cws-map.pdf
〇テーマ:「人はどうして仕事をするのだろうか アーレントからのヒント」
〇話題提供者:林裕也さん(デザイナー)
〇会費:500円
〇参加申込先:qzy00757@nifty.com(佐藤)

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