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2020/02/11

■CWSサロン「宇宙の成り立ちとダークマター」報告

天文学大好きな大学生の内村真菜さんのサロンは、大盛況でした。
宇宙というテーマのせいか、湯島のサロン史上、一番若い人のサロンだったせいか、とにかくにぎやかなサロンになりました。

Manasalon2002

タイトルは「宇宙の成り立ちとダークマター」。
話はなぜ真菜さんが宇宙に興味を持ったのかという話から始まりました。
そして、にもかかわらずなぜ天文学者への道を選ばなかったのかの話もありました。
実は彼女はいま薬学部に通っているのです。
このあたりの話そのものでもサロンが成り立つような興味ある話でしたが、今回は宇宙がテーマです。

自己紹介につづいて、パワーポイントをつかって、宇宙のはじまりと現状、そして宇宙のこれからが、もちろん数式などを使わずに説明してくれました。
話の中心は、ダークマターとダークエネルギーの話でした。
話の途中でも質問してもいいと言うので、質問も多かったです。
なにしろ私も含めて、「名前」は聞いたことがあるとしても、きちんとは知らない人が多かったので質問もいろいろと出ました。

たとえば宇宙は膨張しているというが、星同士の距離は実際に観測されているのかとか、この湯島の部屋のなかにもダークマターやダークエネルギーがあるのかといった、気楽な質問も少なくありませんでした。
宇宙大好きな参加者もいたおかげで、時々、真菜さんが答えようとしても、勝手に解説してくれる参加者もいましたが、そのやり取りが場をとても豊かにしてくれた気もします。

しかし、質問がでるとそれは次に話そうと思っていたということが多く、みんなが関心を持つだろう流れをきちんと意識した構成になっていました。
話し手と聞き手の目線がシェアされていて、とても親しみとわかりやすさを感じました。

宇宙の実体はまだ5%くらいしか解明されておらず、95%はダークマターとダークエネルギー、まあわかりやすく言えば、実体不明の物質とエネルギーで構成されているのだそうです。
しかし少しずつその実体も分かってきているようで、真菜さんは大学の試験勉強に合間に、その最新情報を調べてきてくれていました。

ダークマターとダークエネルギーについては詳しく話してくれました。
特に面白かったのは、ダークエネルギーの話で、これまでの科学の常識ではなかなか理解できない話もありました。
ある人は、エネルギーや質量の動きに目的というか意思のようなものがあるのだろうかと後でメールを送ってきてくれましたが、それぞれにいろんな刺激があったようです。

本で読んでもなかなか分からない話も、こうやって話しながら学んでいくととても親近感が出てきて、改めて宇宙の本を読もうかという気にもなります。
サロンの帰りに早速、宇宙特集の別冊Newtonを買って帰った人もいるようです。

サロンが終わってもなかなかみんな帰らずに、世代を超えた話し合いが続いていました。
世代が違う人との「やりとり」を聞くことも楽しめたといってくれた参加者もいました。
これこそサロンの価値の一つです。

宇宙については解明されているのはまだほんの一部でしかありませんし、その多くは抽象的な仮説ですから、これから先もまだどんどん変化するかもしれません。
でも時にこういうテーマで話し合うのもいいものです。
何よりもいいのは、年齢を超えて気楽に話し合えることです。
今回は他分野の専門家の元大学教授が2人も参加してくれましたが、真菜さんと対等に話していたのが湯島のサロンらしくて楽しかったです。

とてもあったかなサロンでした。
また若い世代の人に話をしてもらうサロンをやりたいと思います。
話したい人、話させたい人がいたら、ご紹介ください。

 

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