■茶色の朝サロン「種苗法を考える」報告
報告が遅れてしまいましたが、3月のBMSサロン(茶色の朝シリーズのサロン)は、霜里農場の金子友子さんにお願いして、主なテーマに「種苗法」を取り上げました。
その関係もあって、たくさんの参加者がありました。
食への関心はやはり高いようです。
種子法や種苗法の動きが、日本の農業を通して、私たちの食に大きな影響を与えていくことは明らかですが、何となくそれはわかっていても、正直、どういう影響があるのか、そしてそれに対してどう対処したらいいかは、なかなかわかりません。
友子さんは、農への長い取り組みと種苗法に関する取り組み活動を踏まえて、生活感覚で概要をわかりやすく説明してくれました。
その内容は、時間がたってしまったので思い出せないのですが、まあ極めて荒っぽく言えば、私たちの生命の基盤である食が、海外の大企業の管理下に置かれかねないということ、そして日本の農業の根っこが壊されかねないという話です。
多くの種子の特許を独占する海外の巨大多国籍企業にコメを含む日本の主要作物の種苗を握られてしまい、私たちの食そのものが握られてしまう怖れもある
私が一番腹立たしいのは、種苗に「知的財産権」が適用されるということです。
しかも、遺伝子操作された生命(野菜など)にも特許を与えるということが30年ほど前にアメリカで認められ、それがいま世界標準になってきていますので、これまでの自然の恵みである生命の種子とは全く異質な種子になるかもしれません。
農家の人たちも、これまで行われていたように農家が種子を自家採種することができなくなり、種子会社から遺伝子操作で工業的につくられた種子を買わなければいけなくなりかねないという話です。
時間をかけてみんなで育て上げてきた知恵が、働きもしない資本家たちに悪用されて、またまた金儲けの道具にされてしまうのではないかという不安があります。
どうしたいいのか。
友子さんの回答は、この問題にもっとみんなが関心をもってほしい。そしてそういうテーマの講演会に参加してほしいということでした。
私も友子さんから口だけ動かしていないで何か行動しろと叱られました。
ネットでも関連情報はたくさん出ていますので、みなさんもぜひ関心を持って調べてください。
しかし昨今のコロナ騒ぎで、4月に予定されている種苗法の改正の国会審議もあまり議論もされずに成立してしまう恐れもありますが、食の問題は、考えようによっては、新型ウイルスよりも大きな問題です。
新型コロナウイルス以外にもたくさんの「脅威」はあります。
外出自粛が要請されているため時間ができた人はぜひネットなどで調べてもらえればうれしいです。
コロナ騒ぎが落ち着いたら、湯島でもサロンとは別に勉強会を開き、私にできることを考えてみたいと思います。
どなたか事務局を引き受けてくれませんか。
*サロン風景の写真は今時、ちょっと刺激的ですので、掲載を辞めました。
| 固定リンク
「サロン報告」カテゴリの記事
- ■湯島サロン「沖縄/南西諸島で急速に進むミサイル基地化」報告(2024.09.15)
- ■湯島サロン「秋の食養生」報告(2024.09.14)
- ■湯島サロン「サンティアゴ巡礼に行きました」報告(2024.09.06)
- ■湯島サロン「『社会心理学講義』を読み解く②」報告(2024.09.03)
- ■近藤サロン②「ドーキンスの道具箱から人間社会の背後にある駆動原理を考える」報告(2024.08.29)
コメント