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2020/05/23

■節子への挽歌4613:何かのために頑張り続けても、いきなり失うのが人生

節子

節子は暴力が出てくる映画は嫌いでした。
結婚したころは、京都でよく映画にも行きましたが、いつも私好みの西部劇とサスペンスものでした。
節子が退屈しながら付き合ってくれていたことに気づいたのは少したってからで、それからは、その種の映画はほとんど行かなくなってしまいました。

大学時代は、一時期、映画評論家になりたいと思ったほど映画館にはよく通いました。
西部劇はジョン・フォード作品よりも、ジョン・スタージェス作品が好きでした。
ジョン・スタージェスには決闘三部作というのがあって、そのひとつ「OK牧場の決闘」は繰り返し映画館に行きましたが、3作品で好きになれなかったのが、「ガンヒルの決闘」です。この作品はたぶん2~3回しか観ていないでしょう。

ところが昨日、BSでこの映画をやっていました。
それで観てしまったのですが、印象がだいぶ違いました。
まあ一言で言えば、面白かったのです。

こんな会話が出てきます。
久しぶりに会った親友に向かって、牧場主として成功したベルデンが言います。

「何かのために頑張り続けても、いきなり失う。それが人生」。

ベルデンは妻を失ったのです。
そして久しぶりにやって来た保安官のモーガンも、妻を亡くして、その犯人を捜しにベルデンのところにやってきたのですが、その犯人がベルデンの息子だったのです。
実に暗い話です。
たぶんそれだから私はこの映画が好きになれなかったのです。
ラストシーンも、実にさびしいのです。

しかし、久しぶりに観て、妻を亡くした2人の男たちの気持ちがわかったような気がしました。
しかも暗さが感じられない。
もしかしたら、ベルデンはわざと親友に殺されたことがわかりました。

この映画の主役を演じたカーク・ダグラスには「ガン・ファイター」という西部劇がありますが、そこではカーク・ダグラスが最後にわざと撃たれて死ぬのです。そのシーンを思い出しました。この映画も、私の好みではありません。

「何かのために頑張り続けても、いきなり失う。それが人生」。
この言葉の意味が、たぶん前に観たときにはピンとこなかったのです。
いまは実によくわかる。

いきなり失うのが人生。
とても考えさせられる言葉です。

 

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