■第8回万葉集サロン「歌から会話へ 東歌を中心に作者不明歌を読む」のご案内
コロナ騒ぎで1回お休みした万葉集サロンも、いよいよ第2段階に入ります。
これまで参加されなかった方も、途中参加するいい機会なので、これを機に、どうぞ気楽にご参加ください。
升田さんからのメッセージです。
「た」「な」そして「わ」。ほとんどが文字を持たない人々であった古代。
自分の心、思いを伝え表す方法は音声による言語(あるいは絵などの造形物)しかない。言語行為は善きにつけ(祝・愛情表現など)悪しきにつけ(呪・戯言など)言葉を信頼しての行為であるから、「言霊」という言い方も為された。発した言葉は自分に戻って来ることがあるから、言葉は常に畏怖の対象でもあった。文字を持つようになってから、人々の言語感や言語意識が変わってゆく。
人言(噂)が「うるさい・いやだ」と嫌悪しながらも上手く受容し、「た」とゆるやかに共生する庶民たち。「うるさい」を慣用句化しそれに依拠した形で自己を主張する知識人たち。
「人間と対峙する言葉」が「生き物」のように柔軟に変容するところに、社会や文化の進展があるのかも知れない。そのありようが見られるのも万葉集の面白さの一つであろう。後に名称を付され形式化した「枕詞」が文芸としての役割を発展させてゆくのは、人麿による力が大きい。それ以前は究極のコミュニケーションの手段として、独自の表現世界に生命を持っていた。形容詞や副詞の発達を遅らせたのもこのあたりに一因がありそうだと考えている。
今回はこのようなことを基盤に置き、作者不明歌の中に日常性・生活性と和歌表現がどのように折り合いをつけているか、特に巻十四東歌を中心に読んでみたい。
ということで、またまた意欲的なサロンになりそうです。
テーマは大きいですが、いつものように、わからないことはどんなことでも気楽に升田さんに質問できるサロンスタイルですので、気楽にご参加ください。
テキストは毎回、升田さんがつくってくださいますので、手ぶらでも大丈夫です。
万葉集など読んだことのない人も、気楽にご参加ください。
きっと万葉集の面白さに出合えます。
〇日時:2020年6月20日(土曜日)午後2時~4時半
〇場所:湯島コンセプトワークショップ
http://cws.c.ooco.jp/cws-map.pdf
〇講師:升田淑子さん(万葉集大好き研究者/元昭和女子大学教授)
〇テーマ:「歌から会話へ 東歌を中心に作者不明歌を読む」
〇会費:500円
〇申込先:佐藤修(qzy00757@nifty.com)
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