■節子への挽歌4663:佐藤さんはいわゆる理系なのではないか
節子
情報というのは意外なところに残っていることがあるようです。
昨日、高校時代の友人から来たメールの中に、私にとって初耳の話が書かれていました。私の母親の言葉です。
佐藤さんのお母さんが「お子さんは数学ができるから東大に合格するでしょう」と担任から言われたと母から聞いたことがあります。佐藤さんはいわゆる理系なのではないかと当時思いました。
はじめて聞く話です。
第一、私の母とその友人の母に付き合いがあったという記憶もありません。たぶん高校時代の進学相談会の父兄の集まりの帰りにでも一緒になって話をしたのでしょう。
しかし、私はそんな話は聞いた記憶がありません。たぶんその時はすでに検事を目指していて法学部に決めていたはずです。それに、数学が得意だったことはありません。頭があんまり「論理的」ではないからです。すぐに論理が飛躍してしまうのは、子どものころからでした。
そもそも「数学ができるから東大に合格する」というのも全く論理的ではありません。もっとも、大学受験は、ほぼすべて運によって決まりますから、どんな論理も通ると言えば通るのですが。
それはともかく、高校時代、私は理系向きだったと思われていたとは意外です。
メールをくれた友人は、理系に進み、大学教授になりましたが、文系の世界への興味は高いようで、小説を書いたりしています。
私は、そもそも理系だとか文系だとかといった二元的な捉え方が理解できないタイプですが、会社時代を思い出せば、親近性を感じたのはほぼみんな理系の世界の人でした。
研究所にはよく通い、先輩からも親しくさせてもらいました。会社を辞めた後も、湯島に来た先輩はほとんどが理系でした。
会社以外での付き合いのある理系の先輩には、君の頭はスカスカだというような厳しい指摘も受けていましたが、なぜかその先輩も時々湯島に来てくれ、スカスカの頭の発言に耳を傾けてくれています。スカスカの効用もあるのかもしれません。
母には親不孝な息子でした。
私が会社を辞めたときは、たぶんがっかりしたことでしょう。
その私の分の孝行をしてくれた節子に、深く感謝しています。
私の母にとっては、私よりもたぶん節子の方が自慢だったでしょう。
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