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2020/07/06

■節子への挽歌4677:孤独感

節子

都知事選挙には風は起こらずに、常識的な結果になりました。
風が起こることを念じていたのですが、都民はコロナ騒ぎで都知事選どころではなかったようです。

私の予想が違ったのは、山本さんよりも宇都宮さんが得票数が高かったことです。私にとっては、宇都宮さんも小池さんも同じ、「向こう側」の人ですが、私の周りも「向こう側の人」がどうも多いようなので、それが論証されたということでしょう。
同じ土俵で権力争いをしている時代ではないと思っているのですが、そう思っている人は少ないのかもしれません。
そうした「土俵」に入るために、みんな学校に行き、就職し、「正しい知識」を身に着けることで精いっぱいなのでしょう。

一昨日、私は感動的な言葉を聴きました。
大学3年生の女性が、ある集まりで、大学で「正しい知識を教えられてきたが、自分で考えることを忘れてきた」と言うような発言をしたのです。
知識は得るほどに思考が定型化されていきかねません。

「正しい知識」の「正しい」とはだれが判断した正しさなのか。
おそらくほとんどが社会を牛耳っている人たちの視点です。
自分にとっての正しさは人によって違いますから、教えることも学ぶこともできません。
学べることや教えることができるのは、「考えること」の大切さとその仕方です。

今日、都知事選のあまりの失望で何もやる気が起きずに、大昔の映画「クォ・ヴァデス」をテレビで観ました。
ネロがローマを焼き払いキリスト教徒を虐殺した話です。
ネロがローマを焼き払った気持ちが理解できるような気もしました。

東京都はあまりに機能的に完成してきています。
そろそろ不合理な存在である人間は不要になってきているのでしょうか。

昨夜から「孤独感」に襲われています。
節子に慰めてもらいたいです。

 

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