■湯島サロン「都知事選で感じたこと、考えたこと」報告
「都知事選で感じたこと、考えたこと」を自由に話し合うサロンを2回、開催しました。
1回目は10人、2回目は9人。連続して参加した人は私を含めて2人でした。
残念なのは山本太郎さんに好意的な人が多く、山本太郎さんを非難していた参加者がいなかったことです。そういう人たちが今回の都議選を無意味なものにしたと私は思っているので、そういう人と話したかったのですが、実現できませんでした。
話し合いの内容は一切省略します。
書き出すと際限がなく、私自身の意見も書きたくなりそうだからです。
しかし私には、参加者の話はいずれもとても示唆に富む話でした。
無責任に頭だけでやり取りする話ではなく、自らの投票行動を踏まえての話が多いので、心に響きます。
選挙に関して話し合うことはあまりないので参加したという人がいました。
そういえば、選挙終了後に、選挙結果を話し合う場はそう多くないかもしれません。
今回は、投票日前にもサロンをしましたが、そうしたことの意味を感じました。
折角の選挙が行われるのであれば、その前後に、選挙権者としてもっと話し合う文化を育てていくことが大切だと思いました。
よく「投票したい人がいない」などという人がいますが、そうした他人のせいにして政治(投票するという市民の責務)から逃げている人をいる限り、みんなにとっての住みやすい社会には向わないでしょう。
参加者のひとりは、学校も休みだったので中高生を含めて、毎日、政治論議で家庭がにぎわったという話をしてくれました。そういう家庭が増えれば、状況は変わるでしょう。
都知事選に関心を初めて持って、投票にも行ったという人がいたのも実にうれしかったです。
今回の立候補者で、政策を具体的に考え公開していたのは、山本太郎さんだけだったと思いますが、フェイスブックなどを読んでいると、残念ながら山本太郎さんのスピーチを聴くこともなく、山本太郎さんをこき下ろした人が少なくないように思います。
私もそういう人からメールも含めていろいろと厳しいコメントをもらいましたが、ネット上の話し合いの無意味さを改めて感じました。
これからは選挙のたびに、投票日前後のサロンをやろうと思います。そうした動きが各地で広がるといいなと思います。共感した人がいたら、ぜひお願いしたいです。
いずれにしろ今回、山本太郎さんのスピーチをきちんと聞いた人は、たぶん次回も投票に行くでしょう。誰に投票するかどうかは別にして。
ひとつだけ書かせてもらえれば、今回の選挙は「政治軸」の枠組みと「政治家」像の問い直しが関わっていたと思いますが、それがあまり意識されていなかったことを改めて思い知らされました。
サロンでは、それに関連して、「お上論」が話題になりましたが、「お上による政治」の下での「臣民」意識から抜け出せない人がまだまだ多いのかもしれません。
それに関して、近々サロンをさせてもらおうと思います。
もう国会を舞台にした政治権力争いの政党政治から解放されたいと思いますが、まだ古い枠組みで考えている人がほとんどなのが、とても残念です。
今回の都議選で見えてきたことがたくさんあります。
それを忘れないようにしたいです。
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