■湯島サロン「国際労働機関(ILO)と新型コロナウイルス」のご案内
今回はちょっと専門的なタイトルのサロンのご案内ですが、サロン参加者のみなさんにはわかってもらえると思いますが、いつものようにカジュアルなサロンです。
国際労働機関(ILO)は、世界の労働者の労働条件と生活水準の改善を目的に掲げて加盟国の労働問題を扱う国際機関として、1919年に創設されました。労働者および兵士による蜂起に起因するロシア革命が、ソヴィエト政権という新しい国家を生みだした2年後です(1922年に多民族国家からなるソ連邦が成立します)。ILOは、現存する最古の国際機関であり、かつ政府・労働者・使用者の三者の代表からなる唯一の国際機関です。
その後の世界の歴史において、今日にいたるまでILOは大きな役割を果たしてきていますが、私たちにはなかなか見えにくい組織です。しかし、労働時間短縮などを通して、私たちの生活に大きな影響を与えてきていることは事実です。
労働時間だけではありません。最近話題の「働き方改革」に関していえば、もっとまともな「働き方改革」をILOはすでに2009年に提唱しています。残念ながら日本では逆方向に進み、おかしな「働き方改革」になってしまっているのですが。また、近年のILOはハラスメント防止に向けた取り組みに力を入れていますが、その一方で日本の閣僚や与党政治家からは突拍子もない発言が相次いでいます。
グローバリゼーションが急速に広がり、移民問題が世界を揺さぶりだしているいま、改めてILOの役割は大きくなっているように思います。そう思っていた時に、サロンに参加してくださった小野坂さんが大学院でILOの歴史研究に取り組んでいることを知りました。
そこで小野坂さんに、「新型コロナウイルスの感染拡大をめぐる国際機関の役割」や「新型コロナ騒ぎが問題を可視化してくれた労働問題」といった、いま世界で起こっているホットな話題も含めて、ILOをテーマにした講座型サロンをお願いすることにしました。国際機関とは一体何なのかを考える切り口になればと考えています。
そのテーマを導くための歴史の説明はなじみのない話も多いですが、結局のところ、どういった切り口に到達したのか、という話には、現在の労働環境を考える大きな示唆が含まれています。その上で現在の問題について、いつものように自由に話し合いたいと思います。だれでも歓迎の、気楽なサロンですので気軽にご参加ください。
「働き方」「新型コロナ」「世界の動き」に関心のある方であれば、きっと面白かったと言ってもらえるサロンになると思います。
それに小野坂さん自身、ちょっと興味ある存在ですので。
〇日時:2020年8月23日(日曜日)午後3時~5時
*開始時間がいつもと違うのでご注意ください。
〇場所:湯島コンセプトワークショップ
http://cws.c.ooco.jp/cws-map.pdf
〇テーマ:「国際労働機関(ILO)と新型コロナウイルス」
〇話題提供者:小野坂元さん(東京大学大学院学生)
〇会費:500円
〇参加申込先:qzy00757@nifty.com(佐藤)
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