■もし「不死の薬」があったら、あなたは飲みますか?
一般には知られていないことですが、20世紀の最大の発明は3つあります。
生命体を透明にする薬、不死身になる薬、そして不老不死の薬です。
残念ながらちょっとした事故のゆえに、それらの発明は公開されないままに、いまはまだ埋もれていますが、事情通のフレドリック・ブラウンの報告書「未来世界から来た男」にその間の事情が書かれています。
せっかくの発明が人類みんなの財産にならなかったのもまた、よくある「ちょっとした勘違い」によるのですが、そこに神の配慮を感じないわけにはいきません。おかげで、私たちは、悪さもせずに、時々心身を痛めるドラマに悩みながら、生の退屈さから解放された、辛い人生を楽しませてもらっているのですから。
ところで、不死身になる薬がもし手に入ったら、みなさんはどうするでしょうか。
ほとんどの人は最初は飲みたいと思うでしょうが、実際に飲む段になった場合、躊躇するのではないでしょうか。
私はたぶん飲まないでしょう。
永遠の生などぞっとします。
永遠の生のおぞましさは、手塚治虫さんの「火の鳥」でも描かれていますので、手塚さんもたぶん飲まなかったでしょう。
私としては、もう少し長く生きて、「火の鳥」を完成させてほしかったですが。
話を戻せば、死があってこその生なのです。
死のない生は、退屈でしょう。
しかし、最近のコロナ騒ぎを見ていると、多くの人は死のない生を生きたいと思っているようです。
もしかしたら、不死の薬を飲むかもしれません。
私的に言えば、人間をやめたがっている。
だから人間でありつづけたい私とはコロナへの向きあい方が違ってしまうのでしょう。
ちなみに、フレドリック・ブラウンの報告書「未来世界から来た男」は、日本でも翻訳出版されています。タイムマシンの発明はかなり先になっていますが、そこから考えると、この報告書の真偽には少し疑いを感じますが。
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