■節子への挽歌4774:暮らしぶりを思い出させる食器たち
節子
改装に伴い、食器棚などの整理を始めました。
節子は食器が好きだったのですが、ここに転居してきたときに整理し、フリーマーケットなどにも出していましたので、それなりに整理されていると思っていたのですが、いろんなものが出てきました。
なかには暮らしぶりを思わせるものもいろいろと出てきました。
以前は家族数も多く、またお正月などにはにぎやかな集まりもありましたの、大きな器も出てきました。
回転ずしのための回転する食器やエスプレッソ用のカップセットも2セットも出てきました。
エスプレッソのコーヒーメーカーも購入していましたが、たしか数回使っただけでした。
もう使用しないと思い、リサイクルショップにもっていきましたが、購入してもらえませんでした。
また抹茶セットも出てきましたし、何やら華美な茶碗も出てきました。
節子の趣味の良さと悪さを思い出しました。
食器には「暮らしぶり」があらわれます。
むかしは、食器を通して、暮らしが世代を超えて伝えられたのかもしれません。
私にはまだそういう感覚があるのですが、娘たちにはあまりないようです。
それに最近は、わが家の場合は大人数で集まることがなくなりました。
ですから食器もセットで使う機会はなくなりました。
しかし何やら捨てるのも申し訳ない気がします。
今回の改装で、キチンもダイニングもせまくなるので、食器棚も機能的なものに変えることも考えましたが、結局、これまで使っていた食器棚をもう一度使うことになりそうです。
節子との生活をかなり長いこと支えてくれた食器棚です。
今様ではなく、使いにくく、雰囲気も新居にはあまり相応しくないのですが、前回の新築時も廃棄せずに残したのです。
娘たちにはあまり思いはないのでしょうが、私には何やら「生命」を感じます。
まだ確定ではないのですが、今回もきっと残されるでしょう。
生活を支えてくれた家具や生活用具が、廃棄されるのは、とても寂しいです。
家が壊されていくのも、それなりにさびしいのですが。
もしかしたら、それが最近の元気のなさの原因かもしれません。
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